まずは中山のダービー卿CT。勝ったのは、リオンディーズ産駒の4歳牡馬インダストリア。7番手追走で脚を溜めます。逃げたベレヌスの前半3ハロンのラップは35秒4で平均よりやや遅いペース。直線に入るとまず、2番手からミッキーブリランテが抜け出しますが、残り100mのところで外からインダストリアとラブリーデイ産駒ゾンニッヒ、エピファネイア産駒ジャスティンカフェの3頭が鋭く伸びて、その中からインダストリアが3/4馬身差で快勝。良の勝ちタイムは1分33秒2。2着にはジャスティンカフェ、1/2馬身差の3着にゾンニッヒ、1馬身1/4差の4着には、後方から追い込んできたダイワメジャー産駒マテンロウオリオン。
勝ったインダストリアは嬉しい重賞初勝利。さすが中山巧者が鮮やかな差し切り勝ち。2着のジャスティンカフェは、やはり脚を余しての2着で、この馬は府中や阪神のマイルが合います。なお、1着馬と3着馬は、他の競馬場では割引が必要だと思います。
1番人気のレッドモンレーヴは、最後方待機の位置取りが敗因。このレースは参考外で良いと思います。
そしてGⅠ大阪杯。勝ったのは、モーリス産駒の5歳牡馬ジャックドール。好スタートからスピードを活かした逃げへ。前半1000mのラップは58秒9と狙い通りの速いペース。直線に入るとさらにスピードを加速、4番手からジャスタウェイ産駒ダノンザキッドが追いかけますが、差は詰まりません。中団後方からドゥラメンテ産駒スターズオンアースが鋭く伸びてきますが、これもハナ差まで。ジャックドールが阪神2000mを1分57秒4で絶妙なペースの快速逃げ切り勝利。2着スターズオンアースからクビ差の3着がダノンザキッド、さらに2馬身差の4着には、3番手からハーツクライ産駒マテンロウレオ、3/4馬身差の5着には、中団から差してきたクロフネ産駒マリアエレーナ。
勝ったジャックドールは嬉しいGⅠ初勝利。鞍上の武豊騎手の絶妙なペース配分が勝因。前半1000m58秒9、後半1000mが58秒5。これは強い逃げ馬の最高のペース配分であります。このあとは出来れば海外で走って欲しい。これだけの逃げ馬は、サイレンススズカ、エイシンヒカリ以来。海外GⅠを圧勝出来る力はあります。
2着のスターズオンアースは、先行馬有利のペースで、唯一、後方待機から伸びてきた馬。地力のあるところを見せました。ただし、父ドゥラメンテが宝塚記念のあとに故障したように、後方から無理なレースをすると故障が心配。この血統は異次元の差し脚がある分、故障しやすいところが弱点。3着ダノンザキッドは、4番手からロングスパートで勝ち馬に迫るレースを見せてくれました。大敗する時もありますが、実力は折り紙付き。4着マテンロウレオも、3番手から粘り切った。まだ4歳であり、ここから化ける可能性有り。5着のマリアエレーナは、中団後方から伸びてきました。この馬も力を見せました。