米男子ゴルフの今季開幕戦、ザ・セントリーの最終ラウンドが5日、ハワイ州カパルアのプランテーション・コース(パー73)で行われ、単独首位から出た松山英樹選手が8打伸ばして通算35アンダーとし、米ツアー通算11勝目を飾りました。優勝賞金は360万ドル(約5億6800万円)。
松山英樹選手が米PGA今季初戦でやってくれました。35アンダーはPGAツアーの新記録だそうであります。
それにしても、松山英樹選手と言えば、もともとアイアンショットとアプローチショットは世界一であり、ドライバーショットの安定度でもPGAトップクラス。ただパットだけは、例年PGAツアーの中でも低位に甘んじていて、これがネックになって勝てない時期がありました。
練習の虫である松山英樹選手は、パットにかける練習時間は長く、気の遠くなるような反復練習を経て、パットの距離感や、真っすぐにボールを運ぶ技術は世界トップレベルに上がってきています。それでも「良いボールの回転具合」、すなわち「ラインに乗った時にどこまでも伸びていくような理想的なボール回転」は実現できておらず、このあたりが、現在の世界NO.1のスコッティ・シェフラー選手との「爆発力の差」になっていました。
難コースで「ボギーを打たない我慢比べ」になると松山英樹選手が浮上してきますが、「ハイスコアになるバーディー合戦」になると出番がない・・というのが昨年までのパターン。
それが今季初戦のザ・セントリーで状況が一変。コリン・モリカワ選手との激しいバーディ合戦を制して、PGA新記録の35アンダーで優勝。ついにパットでも世界トップレベルに昇りつめた!と思えるようなプレー内容でありました。
前述したように、基本的には「気の遠くなるようなパットの反復練習」の成果であると思いますが、ここでの「大変化のきっかけ」は、どうも使用したパターにありそう。
今週から使用したのが「スコッティ・キャメロンのセンターシャフトのピン型パター」。これが前述の「理想的なボール回転」を生み出しておりました。
そのパターがこれ!
ちなみに、1本239,800円のパターだそうです。
「高い!」と言っても、プロのバイオリニストが使用する20億円超のストラディバリウスほどは高くありませんから、世界NO.1を目指す松山英樹選手からすれば、何てことはないお値段でありましょう。
あ、そうか・・
松山英樹選手は世界トップクラスのプロなので、クラブ類はスポンサーから全て無償提供されているはず。値段は関係ないですね。
むしろこの勝利で、日本のお金持ちのゴルフファンが競い合って「スコッティ・キャメロンのセンターシャフトのピン型パター」を買うでしょうから、スポンサーとしても十二分に元は取れるでしょう。余計な心配をしてしまいました。ゴメンナサイ!