以下は、読売新聞の記事であります。
防衛省は8月26日、中国軍の情報収集機「Y9」1機が同日午前11時29分から約2分間、長崎県・男女群島沖の領空を侵犯したため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと発表した。同省が中国の軍用機による領空侵犯を確認し、公表するのは初めて。日本政府は中国政府に厳重に抗議し、再発防止を求めた。
同省統合幕僚監部によると、Y9は中国方向から飛来し、午前10時40分頃、長崎市の南西約150キロに位置し、五つの主要な無人島からなる男女群島の南東の空域で旋回を開始。同11時29分頃、群島の東から領空に侵入した後、左に旋回して南東方向に進み、同31分頃に領空を出た。その後、群島南の上空で再び旋回した後、午後1時15分頃、中国方向へ飛び去った。
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長崎県の男女群島周辺というと、日本の領空と言っても、他の空域とは切り離された「小さな領空」ですから、中国の狙いは、普通に考えれば、この「小さな領空」に少し触れただけで「日本がどれだけ俊敏に反応してくるのか?」をチェックしに来たのだと思われます。
また、こうしたヒットアンドウェイとも言える「小さな領空侵犯」を繰り返すことによって、日本に「またいつものヤツか」「どうせ、またすぐ飛び去るに違いない」という感覚に慣れさせることも狙いになっていると思われます。これが来るべき「有事」の際に、相手に油断を生じさせる源になりますので。(このあたりは、北朝鮮の「ミサイル発射」と同じ効果を狙っていると言えます)
一方で、「意外な狙い」がある可能性もあります。
それは、ちょうど台風10号が進路を変えて、九州南部から上陸する見込みになったタイミングに起きた「領空侵犯」でありました。すなわち、台風10号の進路に関する情報収集と、それに伴う「線状降水帯」の発生可能性の情報収集であります。
前に当blogでも指摘したとおり、中国の気象に関する研究は進んでおり、2008年の北京オリンピックの開会式の際には「天候を調整する技術を使用した」という噂も出たほど。特に直近の地球温暖化による海水温度の上昇により、台風の発生場所や頻度が大きく変化するとともに、それがもたらす「線状降水帯」の発生メカニズムを詳細に研究している可能性は高いと思われます。
そもそも「台風」にしても「線状降水帯」にしても、どんな軍事兵器にも勝る破壊力を有する存在であり、もし、これがコントロールできるようになれば、世界の軍事バランスが大きく変貌することになります。中国とは、そんな突拍子もない研究にも真剣に取り組む国なのであります。
もしかすると、すでに「線状降水帯」を発生させる「種」みたいなものは「開発済」なのかもしれません。それを実験的に、男女群島沖に「ばら撒く」ことが隠れた目的だったとすれば・・
今回の台風10号到来をトリガーとして、「線状降水帯」が男女群島周辺に現れて、これが五島列島か、あるいは長崎・佐賀あたりに被害を与えたりしたら・・
これはワタクシの妄想に過ぎませんが、本当に起こりそうで恐ろしい。