金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 緊急事態宣言を発動しても、今度は協力が得られるか?

2020-07-28 06:53:40 | 金融マーケット

 新型コロナの感染者数が相当な数に上っている一方、重症者数が限定的なため、医療崩壊までにはまだ余力があること等を理由に、緊急事態宣言は出ていません。ところで、4月5月の状況を正しく振り返り、全国の日本人があの時なぜ、一致団結して、あの緊急事態を乗り切ることが出来たのかを、ちゃんと「総括」する必要があると思うのですが、いかが?

 あの時は、消費者側も、個人店主を含む事業側も、ここを乗り切れば、また元の生活に戻れると信じて、一致団結して「感染者数を抑え込む」ことに協力しました。しかし、今度はどうか? 事業側は、パチンコ店・飲食店・風俗店など、もう休業要請に従うところは少ないと思います。彼らは、もうギリギリに追い込まれており、補助金ぐらい貰っても何の足しにもなりません。このままでは、秋口には多くが破産・倒産に追い込まれるため、無理は承知で、お店を開け続けて、何とか生き残ろうと必死にモガくと思います。また消費者側にしても、一部の若い人を中心に、風俗店・飲食店に出入りすることを止めないと思います(彼らにとって、これはもう信念に近い!)。

 ということは、次回の緊急事態宣言の際には、4月5月のように国民が一致団結する形にはならない可能性が大であるということ。こうした事態が見通せるが故に、官邸は緊急事態宣言を出せないという見方もあります。

 中国のように、個人の自由を認めずに、強い規制で行動を制限し全てをコントロールできるようにするか、ドイツ・フランスのように、緩い縛りを前提に、一定程度の犠牲を容認し国民の自由を守るのか。すでに、日本の政府と都道府県は、後者を選択している(=前者の選択は無理と判断している)ように見えます。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【重賞回顧】 アイビスサマーD | トップ | 【金融】 今の日本政府に、国... »
最新の画像もっと見る

金融マーケット」カテゴリの最新記事