アートインプレッション

株式会社アートインプレッションは、美術展の企画を主な業務としている会社です。

「樹をめぐる物語」展 産経新聞掲載!

2016-06-21 09:34:28 | 風景画展
「樹をめぐる物語」展 
産経新聞掲載!


ムシムシと毎日暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしですか
梅雨明けが待ち遠しいですね
いよいよ夏も目前です

6月16日の産経新聞 朝刊に「フランスの風景 樹をめぐる物語」展の記事が掲載されました


6月16日(木) 産経新聞 掲載


バルビゾン派から印象派、印象派から象徴派へ。
「自然と向き合う仏風景」と題して、風景画の歴史の変遷が説明されています。


カミーユ・ピサロ《マトゥランの丘にて、ポントワーズ》
1874年 個人蔵 Collection privée


印象派として有名なカミーユ・ピサロの作品《マトゥランの丘にて、ポントワーズ》。
刻々と変化する自然を、明るい軽やかな光とともに描き出しています。
よく見ると、右側に2人の人物が描かれていますね
いったい何を話しているのでしょう?想像するとわくわくしますね


モーリス・ドニ《小さなブルターニュの女性たち、沼のほとり 》
1892年 個人蔵 Collection privée


こちらは、モーリス・ドニの《小さなブルターニュの女性たち、沼のほとり 》という作品。
今までご紹介してきた作品とは様子が異なり、単純で平面的な絵に見えます。
なんだか漫画の絵のようですね。

モーリス・ドニは「ナビ派」の代表的な画家として知られています。
ナビ派とは、1880年から90年にかけて、画家ポール・ゴーギャンに学んだ若い画家を中心に作られた前衛的な芸術家集団です。
「ナビ」という「予言者」を意味する言葉の通り、新芸術の先駆者を自負した装飾的な作品を次々とうみ出しました。

19世紀の終わりに近づくと、目に見えない内面的なものを描き出そうとする象徴派の画家たちが登場します。
今まで目に見える風景を描いてきた印象派や新印象派に対して、象徴派の画家は人間の心の中や感情などの目には見えないものを形にしようとしました。
ドニの所属するナビ派も、象徴派に強い影響を受けています。
平面や単純な形態を使ったその装飾的なスタイルは、のちの抽象絵画の出現を予感させるものでした。

実際の樹木はこの作品のように平面ではなく、単色でもないかもしれません。
しかし彼は、「絵とは、争いの場面の馬、裸婦あるいは何かのエピソードである前に、ある一定の決まりの上に成り立った色におおわれた平面である」と考えました。
単調な線と平面からなる作品は、絵本の挿絵のようにもみえますね
柔らかで何とも不思議な魅力のある作品だと思います


記事の中で、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館の小林晶子主任学芸員は、
「樹にスポットを当てた大規模な展覧会は国内で始めての試み。時代によって自然の捉え方の違いを見てほしい」と話しています。
東京会場も残すところあと1週間を切りました
本展覧会を通して、自分のお気に入りの作品を見つけてみてくださいね




東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
損保ジャパン日本興亜本社ビル42階

アクセス
【電車】
 ・ 「JR新宿駅西口」「丸ノ内線新宿駅・西新宿駅」「大江戸線新宿西口駅」より徒歩5分
【車】
 ・ 新宿ICより3分

詳細は、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館HPにてご確認下さい
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館HP

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。