フランス印象派の陶磁器1866-1886展
ジャポニスムの陶磁器
《バルボティーヌ 黒地金彩花図水注》1876-1883年 アビランド社オートゥイユ工房 シャルル・ミドゥー
ジャポニスムの陶磁器
《バルボティーヌ 黒地金彩花図水注》1876-1883年 アビランド社オートゥイユ工房 シャルル・ミドゥー
《バルボティーヌ 黒地金彩花図水注》は、展覧会出品作品中《ルソー》シリーズと並んで日本美術の影響を感じさせる作品のひとつです。
作家のシャルル・ミドゥーは日本の版画からインスピレーションを受けることが多かったと言われていますが、今回出品される水注は版画というよりも漆器の影響が強く、日本からパリに輸入された品々と広く接していたことが分かります。
シャルル・ミドゥーがアビランド社に入社した1873年頃は、フランス国内で日本美術への関心が高まっていた時期でもあり、フランス商人が来日して約5,000点の物品を購入したことも大きなトピックスとして記録されています。また、名古屋では輸出向け陶磁器の絵付工場が設立されました。
漆器の艶感を出すためか、光沢のある釉薬の上から金、銀、時にプラチナで装飾を施す「金彩絵付」の手法は華やかな西洋陶磁器のなかにあって一際日本的な印象を与えますが、近づいて見てみると油彩のような筆使いも感じられたりと、作者の試行錯誤があらわれています。
会場にいらした際には、是非注目してみて下さい。
展覧会関連イベントのお知らせ
展覧会記念講演会「印象派の二つのルーツ:ロココとジャポニスム」
講演 千足伸行氏 (海の見える杜美術館顧問、成城大学名誉教授)
日時 2014年4月12日(土) 14:00~16:00 (開場13:30)
参加費 無料 *本展の観覧券が必要です
定員 150名 (要予約)
会場 パナソニック東京汐留ビル5階ホール
申込方法は、パナソニック 汐留ミュージアム イベント申し込み欄をご覧下さい。