今日は本降りでアスファルトの道路を雨水が薄い膜になって流れていた。好機とばかりに、ミミズどもが道路の横断を試みている。何を勘違いしたか、縦に渡ろうとしているのも居る。それでは車に轢かれたり、鳥の餌になったり、雨が上がって日干しになったりしてしまう。生憎ミミズ語は知らず、注意してやることはできなかった。
一昨日の夕方,会食で街に出た時少し時間があったので本屋に寄った。例によって、ちょっと立ち読みをしてから、文庫本を数冊購入した。殆ど手当たりで、単に面白そう知らないことが書いてありそうという程度の気分による選択だ。網野善彦 列島の歴史を語る、高木学校 レントゲンCT検査の医療被曝のリスク、など・・・。積ん読で終わるかも知れない。
本は静かに並べられている。本屋では話し声はするのだけれども、騒がしくはなく、そこには透徹した空気が流れている。決めつけや罵倒の赤や黒のレッテルは貼られてはいない。多様な見方考え方が丁寧に理路整然と書かれているものが多い。独特強烈な書籍にも、作品の質感が保たれている。高々三十分ほど居ただけだが、心が広がる思いがした。
ブログを書いているので、毎日多少はインターネット経由の情報に接しているのだが、こちらには粗雑で無体なものもあり、本屋と違い心安らぐばかりではない。まあ、これも一つの現実なのだと受け止めている。
書店の持つ穏やかで自由な空気は私には森林浴のような効果がある。華氏451度にはとても耐えられない。