駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

慶喜という人

2014年07月11日 | 人物、男

                 

 当地では台風の風も雨もさほどではなく、今朝は亜熱帯晴れで青空の下に熱気が押し寄せていた。どうも大騒ぎしたほど強大な台風ではなかったようで、気象庁やマスコミの報道の仕方には賛意を表し兼ねる。最悪の場合を予測したので、準備を促し被害が少なかったからよいではないかと答えられるだろう。

 BSプレミアムで徳川慶喜の行動分析をやっていた。私は慶喜には武士の魂というか荒ぶる心がなかったために江戸へ逃げ?帰ったのだと思っていたのだが、何とかして武闘を避け人命や建造物の被害を最小限にしようという深謀遠慮があったからだという、理知的で世界を見据えていた慶喜を高く評価する論者が多かった。 

 笑ってしまったのは薩長勢力にないがしろにされそうになった時、あなたならどうしたかという質問に三人の男性論者は静観待期を選んだのに対し、唯一の女性論者がここは武力で戦いますを選んだことだ。彼女曰く、論理的話し合いが通じない時は武力を用いるしかないじゃないですか。

 結果として自ら頭を垂れて謹慎を選ぶことで、戦火に依る被害を最小限にとどめたのは正に時代と国民性を読んだ慶喜の深謀遠慮だったというのが概ねの結論だったようだ。今から振り返れば維新の功労者だと能力と識見を高く再評価できる、その生き方に自分もあやかりたいという男性論者もおられた。

コメント (2)
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