駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

徴税に地の果てまで追いかけろ

2016年04月07日 | 世の中

            

 村はずれで力自慢の大男が会う人ごとに力比べを挑んで連戦連勝している所に、地味な身なりの小男が通りかかった。小男のくせに筋肉隆々の大男を恐れる様子もない。。なんだ生意気な野郎だと、岩を持ち上げて脅すと小男は涼しい顔で石を拾い上げ、ぎゅっと握って見せた。驚いたこと石から水がにじみ出て大豆ほどの小石になってしまった。小男はその小石を大男に向かって弾いた。痛いのなんのって、大男はぎゃーっと叫んで逃げていってしまった。

 見守っていた村人が驚いて、どこのどなたでしょうと尋ねると隣町の税務署の課長だったという小話だ。それほど税を搾り取る力は凄いということなのだろうが、ところがどっこい、狡賢い輩は悪知恵では負けていない。知られぬ他国に内緒で資産隠しをする悪が後を絶たない。タックスヘイブンなどと都合の良い名前を付けて、税金逃れで儲けた金を他国に内緒で預けている。

 今回、そうしたタックスヘイブンの一つパナマに資産を隠していた人達の情報が一部漏れた。賄賂懲らしめに躍起となっている習近平氏の親族も名を連ねている。勿論、プーチン側近の名も見える。平和に見えるアイスランドの首相までも誤魔化していたらしい。

 驚くほどのこともない、権力者は悪賢いということなのだが、だから日本の悪や金持ちなどたかが知れている、大目に見ようとはならない。適切な富の分配とはと言い出せば難しいが、格差是正の必要性は論を待たない。勿論、狡い税金逃れには厳しいメスを入れなければならない。こういう時だけ、嫌いな税務署を応援したい。

 ちなみに日本人は居たのだろうかと下世話の興味もある。

コメント
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