駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

償いきれなくても

2019年02月01日 | 町医者診言

      

 

 北国では雪で寒冷前線が通過しているらしいが、身に凍みるほどの寒さはなく、此れでは人間が弛んでしまうのではないかと妙なことを考えた。

 目には目を歯には歯を、これほど明快な罰則はないだろう。現在の刑法が出来た経緯をよく知らない。うっすらと高校時代に教育刑という考え方を聞いた気がする程度だ。日本には死刑制度があり、死刑反対と声を上げる人達や死刑執行の判を押すのに及び腰の法務大臣が居るのも知っている。日本の検察は恐ろしく犯罪者に対する社会の扱いは厳しいと感じているが、煽り運転殺人や娘虐待致死のような犯罪を見聞きすると、ハムラビ法典の復讐刑罰も当然の気がしてくる。

 同じことかもしれないが、復讐というよりは同じ苦しみで償わせるという方が適当な表現と思う。煽り運転殺人者をバイクに乗せて野山を車で追い回しても、娘を虐待死させた父親を毎晩叩き起こして起立させ倒れるまで何杯冷水を浴びせたところで、犯した罪を償いきれない気がする。それでも、同じ苦しみを与えて思い知らせたい気がする。まあ、現役の臨床医がこんなことを書いて乱暴だと思われるかもしれないが、心の奥では同意される方もおられるだろう。

 「目には目を歯には歯を」を復讐ではなく償いとすれば、現代の卑劣苛め犯罪にも通用する考え方ではないかと思う?。

コメント
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