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この数日風が強い。春何番にしては冷たい風だ。冷たい風といっても氷点下ではなくせいぜい五六度なのだが、患者さんたちは寒い寒いと入ってこられる。北海道は吹雪のようで、こんな温度で騒いでは申し訳ない気がする。
日本は面積は小さい国だが南北に長く北海道と九州では同じ国とは思えないほど気候風土が異なる。東北で又大きな地震があった。自然には何の意図もないのだが、自然の仕打ちは不公平に感じられる。
どこに住むかはある程度選べるけれども、生まれ育つ故郷を選ぶことはできない。子供の時に親の転勤などで動かれる方もおられるが小学校を過ごした土地を故郷と感じられるのではないかと思う。どんな気候風土の土地でもそこが故郷の人にはかけがえのなく懐かしい土地で、放射能汚染で帰れなくなった福島浜通りの方などは本当にお気の毒だと感じる。
寒風が吹きすさんでも三寒四温というわけで来週は暖かい日が回ってくる予報だが、我が儘な人間は寒いのはもうたくさん早く暖かくなんないかなと診察室で言い合っている。