ガザを実効支配するハマスによる突然のイスラエル攻撃によって多数のイスラエル人が犠牲となり、ハマスを非難する動きが広がっている。市民を巻き添えにする突然の攻撃を非難するのは当然だが、イスラエルが全面的に正しいという短絡に陥るのは拙い。イスラエルとパレスチナの対立には長い年月に渡る根深い背景、憎しみの連鎖、がある。まずディアスポラとシオニズムというキーワードを理解する必要がある。もう一つ重要なことはイスラエルとハマスでは軍事力に雲泥の差があるということ、そして中東の安定に日本の生命線が掛かっていることを忘れてはならない。
パレスチナに恒久的な平和が訪れれば(奇跡)、世界は十倍安定すると言っても過言ではないと専門家は見ているだろう。パレスチナ地域の不穏は中東の不穏に繋がる恐れが大きく、石油を中東に依存する日本はこの地域で戦争が起きれば真っ先に重大な影響を受ける。日本政府はイスラエル寄りのアメリカのご機嫌ばかりを取っていてはならないと専門家は指摘している。百も承知の日本政府だと思うが、曖昧模糊の岸田内閣には素人まで余計な心配をしてしまう。