駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

暫し日常を離れて

2011年08月13日 | 

 時及行楽と言う。

 渋滞と混雑を避け、少し早めに盆休みを取り、墓参りの足を延ばし、しばし旅の空に遊んだ。

 故郷へ巡る六部ではないが、若き日の懐かしい思い出の詰まった街を歩いた。若いから熱に憑かれ、無鉄砲に見境もなく進むことができた。随分変わってしまったが、気恥ずかしくも愛おしい青春の名残が微かに漂う街角だ。

 この町に生まれ、センスの良さを自慢していたTは二人の娘を遺して、ついこの間逝ってしまった。

 確か、この駅だったと思う、十数枚の十円玉を握りしめ、試合場までの複雑な道順をO先輩のお兄さんに言伝てたのは。たった一度で憶えてくれ、ジーという音と共に電話が切れたのが、昨日のようだ。

 確かこの辺りだったと思うといっても四十年以上前の店は殆ど残っていない。しかし新しく生まれ変わっても、贔屓目かセンスの良さが残っている街だと思う。

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4 コメント

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どこの町か (rox)
2011-08-14 01:23:53
一見するとどこか地中海の港町かも、と思いましたが、赤い消火栓が見えるので、やはり日本ですね。神戸かな。
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鋭い感 (arz2bee)
2011-08-14 07:24:08
 そうです。神戸です。震災で変わった所も多いのですが、昔の面影は残っています。
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まるで異国のような (cake)
2011-08-16 09:48:13
神戸にこんな所があったのですね。
確かに、交通標識も日本のものです。
海外に旅して、この標識の面白い物に出会うと、得した気分になります。信号も違いますね。
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神戸ですから (arz2bee)
2011-08-16 11:44:39
 こうした街角はほんの一部ですが、神戸は洋風に垢抜けているんですよ。
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