駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

縄ではなかった

2014年08月21日 | 小験

             

 今朝玄関を出ると植木の所に何だか縄のような物があった。あれ、こんな所に縄があるはずがないのに変だ。それに色も灰色っぽい。まさか蛇じゃあないだろうなと、よく見ると頭がある。毒蛇ではなさそうなので、おいこらとしっぽを蹴ってやったら、にょろにょろと動き出し、ツツジの植え込みの中に隠れてしまった。逃がした蛇は大きいというわけではないが、1m以上あったと思う。蛇は好きではないが、怖くはないので隠れて暮らしてくれればそれで良い。但し、女房を驚かさないで欲しい。

 東側に五反くらいの畑があり、その向こうに竹藪がある。最近道路の拡張工事で竹藪をつついたので驚いて逃げてきたのか、それとも以前から住んでいたのが蒸し暑さで風通しの良い所に出てきたものか。

 多分、蛇には住みにくい環境になっていると思う。どうやって相手を捜して繁殖しているやら、やたらと増えてもらっては困るが絶滅されてネズミが増えても困る。他生物ごととは言え、住みにくくなる世の中を思いやったことだ。

 縄を蛇と見間違えぎょっとすることはあるが、今朝は蛇を縄に見間違えてしまった。

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忘れちゃいけない森の石松

2014年08月20日 | 人物、男

               

 森の石松に喩えられても、関川夏夫さんは「ああそうね」と鷹揚だろう。うっかり忘れていた愛読著者のお一人だ。うっかりというのは正確ではなく、あまり読んでいるわけでもなし、どこかに微か愛読著者と公言するのに逡巡があった。

 関川さんは鷹揚で大人風なのだが、結構細やかで不思議な屈折のある人で、あまり活字を読まれない方からは「へえ」とか「なにそれ」と言われそうな雰囲気を持っている。よく読まれる方からも一筋縄でない人と思われていそうだ。それには文筆家らしくない風貌と、常識がありながら常識に囚われない複視線も与っているだろう。

 関川さんは誰か忘れちゃいませんか、寿司食いねえとはたぶん言わない人だが、森の石松的な軌道を回っている感じがする。周りには七十年代初めの混沌から生まれた一軍の人達が居る。呉智英、南伸坊、山口文憲・・・。だいぶん軌道が違うが立花隆、川本三郎、村上春樹などもその中に入りそうな気がする。

 年代が近いせいか、そうした規格外?の我が道を行く人達に親近感を感ずる。中で関川さんは僅かな楕円軌道を緩やかに自転しながら橙色に鈍く光りながら回っているようだ。

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付ける薬はないものか

2014年08月19日 | 医療

              

 付ける薬がないと言われるが、付ける薬が欲しいと思うことは多い。私は愛想の良い人間ではないが話を聞くことを仕事の一部と考えているので、些細なことにも耳を傾けるようにしている。

 しかし、何でも聞いてくれると思われるのは心外というか、それはあなたではないと言いたくなる。遠慮がちな人のために、口べたな人のために傾聴を心掛けているわけで、遠慮のない、口数の多いあなたのことではないと。

 思い付いたらすぐ電話はよして欲しい。次回受診時に聞けば良いことはそれまで待って呉れませんか。あと五分で終診とほっとしていると「先生、Sさんから、先生じゃないとと電話です」、受話器を取ると「間に合って良かった。私って貧血じゃないですか?」。

 テレビでやっていて自分もそうのような気がしたからとしても、それは今度来た時に聞いていただきたい。終診五分前だから、間に合ったというものではないと思う。いつも検査結果は説明してお渡ししているはず、それに二週間後の定期受診時には、たぶんもう忘れているんでしょう。

 たとえ深夜でも、重大な病気の時の電話はストレスにならない、たとえ時間内でも、次回受診まで待てるような質問はストレスとなる。そうは言っても多くの人は自分が中心だから、自分には重大ということなんだろう?。

 中には少数だが、それも医者の仕事じゃないかと言う方が居られそうだ。そうかね、ではなぜこうした電話を掛けてくる人が少ないのか、こうした電話に答える医者は少ない(と思う)のだろうかとお聞きしたい。

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アギーレはどんな監督だろうか

2014年08月18日 | スポーツ

                

 サッカーの日本代表監督にメキシコ人のアギーレが就任した。ザッケローニもそうだったが、よく知らない人物だ。筋金入りのサッカーファンであれば知っていたかもしれない。

 未だ断片的な知識しかないが、ワールドカップの指揮体験があるのは大きい。どうもワールドカップ本番になると、ジーコは歯車が狂い、評価していたザックももう一つだった。歴代の外国人監督よりも日本人の岡田監督の方が肝が据わっていたと思う。

 さてアギーレ氏は陽気で頭に血が上りやすい人のようだが、どんな選手を選び、どんな采配をして呉れるだろうか。ザックとは120度くらい違いそうで、それも面白いと思う。家族を連れてきたのも良い徴候と思う。たぶん少しは日本語が話せるようになりそうだ。メキシコはトップクラスではないが、伝統ある強豪国でメキシコ流は体格が似ておりパスを使った速攻など日本に向いていると思う。

 バスク系メキシコ人と聞く、日本人的だったザックとは違う日本親和性を持っている予感がある。日本サッカー協会の代表監督選択方法には色々批判もあるようだが、ザックからアギーレの選択は悪くないと思う。

 ザックありがとう、アギーレようこそ。

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瀬戸内の風景

2014年08月17日 | 

                         

 お盆休みを利用して瀬戸内海を垣間見てきた。残念ながらお天気が悪く、黄金山からの景色はもう一つだったが、いくらかは瀬戸内の眺望を味わえたと思う。もう一度訪れることが出来るかどうか、、次の機会があれが快晴に巡り会いたい。

 山陽新幹線はトンネルが多く、車窓の景色よりも睡魔が優勢だったのだが、時折見た景色は東海道とは趣を異にし、山が海に迫り平地が狭く入り組んでいた。兵庫、岡山、広島、山口、香川、愛媛とさして広くない土地から輩出した人達は瀬戸内海の風情と無縁ではあり得ないと思ったことだ。

 川が流れ市電が走る街と紹介されたテレビ番組を見て、広島を訪れることを思い立ったのだが、忘れられない旅となった。その印象を短く語ることは出来ないが、優しく親切な人達が居たと申し上げておきたい。明日からまた日常に戻らなければならない。忙しい仕事、騒がしいメディアに見失ってはならないものを盆休みに感得してきたように思う。

 

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