既に旧聞に属するのかも知れない。「保育園落ちた、日本死ね」というネットの発言が話題になり、国会でも取り上げられた。個人的には、この言葉遣いには、大人の発言としては違和感を憶える。そのために、取り上げられた問題に丁寧に立ち入ろうとするのをためらってしまう。
勿論、こう表現したいほどの気持ちがあったのだろうとは想像できる。しかしそれをこう表現すると、怒鳴り合いと馬耳東風の旋風が起きるだけのように思う。又こうした表現だから取り上げられたとしたら、問題を深く粘り強く掘り下げる民力が落ちている現れとも感じる。
問題を切り取ることは価値があり重要だが、問題を解決するには問題が様々なことと複雑に絡みあっているのを認め理解する必要があると申し上げたくなる。格差への怒りを発散させることなく収束させ、いくらかでも実りあるものにするにはどうしたらよいかを発信されてはどうだろう。