京都・宇治の陶芸教室 朝日焼作陶館 スタッフブログ

登り窯の横にかまえた朝日焼作陶館 「深く楽しい陶芸の魅力」に触れることができる窯元ならではの陶芸教室です

京都近代美術館

2023-08-17 16:10:49 | お出かけ
こんにちは。
今日は、お盆休みの間に行ってきてた
「走泥社(そうでいしゃ)」の展覧会の
話題です。7/19~9/24まで。

展覧会中に話題にしないと
終わってしまってから書いたら、
「行きたかったのにな~」という方々が
泣いちゃうかもしれませんからね。


写真は、3点だけ撮ってよかったです。
余りにも有名な「ザムザ氏の散歩」
「二口壺」「月」。です。


ザムザ氏の散歩
夜中歩きますね~。
ちょっと、寄生獣のミギーっぽい。


トコトコトコ・・


二口壺

背中。おしゃれ!


「月」
月ぃ?と思いがちですが、
月に見えてくるネーミングのセンス。

その当時、何か思想的な訴えがあって
このような前衛的な物を作っているのかという
問いに、彼らは「そうではなく、
ただただ泥という一塊から作られる物を
前のめりの姿勢で生み出しているだけだ」という
心でいたようです。
難しい~。

それまでは、「陶芸とは、
円回転から生み出される実用の物を、
わびさびという精神で少しのゆがみを
与えたもの」がすなわち美であるとして、
当たり前として考えられていたものを、
もっとのびやかで、何にもとらわれていない
「何か」を作り出すということを求めて、
その志を同じくして集まった人々の結成したものが
「走泥社」だったのかな~と。

送泥社のメンバーの初期作品は
ロクロを使った物の上で、いかに外れていくか
を狙っていて、そこからもっとのびやかに
解放されていったようにみえました。

そして、国際展示会が日本で開催された時、
「おっし俺等これで世界に並んだ!」と
思っていたのが、散々な酷評をうけ、
ガビーンとなったという展示もありました。

旨く言えませんが、なんだかうなずけました。

海外の作品は、日本人の主催者になるメンバーが
これは!という作家の作品を選んできたのですが、
のびやか以上の、のびやかで、発想ものびやか。
「前衛の鎖国状態」の日本の物は
太刀打ちできないという酷評が、
その当時あちこちから出たようです。

「鎖国的」な日本って、、物が煮詰まって
面白くなる要素が多々ありますが、
頭打ちにもなりやすいという面もあります。

その当時に生きていたら、
くそぅと思っていたのか、
はたまたボケーと過ごしていたのか。

私は、走泥社の展示を20代の頃に
見ていたのですが、その頃は
「おもしろ~」という感想で
終わっていた気がします。

今になって、大学時代に
教授陣から求められていた
「考えろ、本物を見ろ、それを表現しろ」
が、なるほど、こういうグツグツとした物を
もっともっと煮詰めて
出さなきゃ駄目だったんだなーと、
少しわかった気がします。
オモローだけで終わっていたらダメね。
(これも、れっきとした感想で、
間違いではないですが、
「何かを表現するもの」の大学生時代は
そこから一歩踏み込んだ何かを
ひねり出さなきゃならなかったわけですね~。
「オモロー。歩くわ―」ってね(違う)笑

まぁ、今回も「分かった気」がするだけで、
何にも分かってないと思いますが、
台風が来る前にみにいけてよかったなと。
(結局、薄っぺらい感想)笑
大学時代のジタバタを思い出し、
頭の中は、恥ずかしさと誇らしさとで
ジタバタしながら見て回りました。

9月24日までです。
機会がありましたら、ぜひに。
それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.

コメント
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