世界に誇れる食文化を持ちながら、何故日本の食卓に世界各国の料理が並ぶのか?
その理由は高度経済成長期にさかのぼります。
この時期から日本は人口の都市集中が加速し、急速に核家族化していきます。
モーレツに働く夫と専業主婦(+子供)という家族形態が定番になっていきます。
その中で洗濯機や冷蔵庫、炊飯器、電子レンジなどが発売され
主婦の家事負担が大幅に減っていきます。
真面目な日本人女性です。楽ができない性分です。できた時間でこぞって何をしたか。
そうです。ここで料理の登場です。TVや雑誌で盛んに料理番組や特集が組まれ
そこでシチューやグラタン、ハンバーグ、コロッケ、サラダやデザートなど紹介されていきます。
それらを手作りして家族を喜ばせる主婦像があこがれかつスタンダードとなりました。
その先も発展を続けイタリアンや韓国、アジア料理まで取り込んできました。
ところが・・・世代交代×女性の社会進出に伴い、これら手間のかかる料理は敬遠されてきます。
自分のお母さんの料理から遠ざかってきます。そこに多くの女性が悩みを抱えています。
自分の理想の食卓と違うと。でも、ここがポイントです。
多くの女性が理想とするバラエティ豊かな食卓は高度経済成長による家庭変化が生み出した
一時の産物であり、日本本来の食スタイルではないのです。
では日本の食とは何か。それは「お米」「旬のもの」「大豆」「保存」「工夫」がキーワード。
今世界で日本的なものが見直される中で、日本人が日本の食を見つめなおす時なのです。
次回は日本本来の食について考えていきたいと思います。