海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

2月21日の高江の状況

2011-02-21 23:55:12 | 米軍・自衛隊・基地問題


 21日は朝から高江のN1に行き、抗議行動に参加した。沖縄防衛局が来るまで作業を行っていると、N4の情報が伝えられた。日に日に抗議行動の場所が南側に移動しているのだが、今日は交通規制のために制服警官も投入されていて、作業員は森を通って現場に向かったとのことだった。





 午後12時20分頃、沖縄防衛局員や作業員が乗った車がN1に現れた。いつものように2トントラック1台と4トントラック1台、ユニック車1台、大型ダンプ1台に土嚢を積み、車列をなしてやってきた。







 沖縄防衛局は前日までに搬入した土嚢を運ばせるために若い作業員たちを使い、強引に作業を進めようとして、抗議行動を行っている支援者と一時もみ合いとなった。
 そういうときも沖縄防衛局員たちは様子を眺めているか、ガードレールにもたれてだらだらと過ごしている。
 若い作業員をけしかける年輩の作業員が一人いるのだが、彼にしても沖縄防衛局の指示で動いているにすぎない。沖縄県民を争わせ、その元凶どもはのうのうと過ごす。日本が沖縄に行ってきた政治の縮図である。







 今日も多くの人が抗議に訪れ、新たな土嚢は2トントラック1台分が下ろされただけだった。ユニック車や大型ダンプの周りで住民や支援者が警戒にあたるなか、民主党の瑞慶覧長敏衆院議員が視察に来て、現場責任者である沖縄防衛局調達部の福島土木課長から状況説明を受けていた。福島課長はふだんは険しい顔で歩き回っているのだが、国会議員が来るととたんに愛想笑いを浮かべて応対していた。実に分かりやすい人である。







 瑞慶覧議員は続けて沖縄平和運動センターの山城事務局長から状況説明を受け、そのあと住民や支援者に対してあいさつを行った。その中で、民主党政権の沖縄の基地政策が、県民の期待を裏切っていることを批判し、謝罪していた。高江に来る前に沖縄防衛局を訪れて工事の中止を求めたようだが、県選出の政権政党議員として、その責任は重い。中止実現のために最大限の努力をしてほしい。
 瑞慶覧議員と同行していた南風原町の大城町議もあいさつを行い、住民や支援者を激励した。







 議員らが返ったあと工事は行われず、午後4時45分を回って作業員や防衛局員たちは引き上げ始めた。
 簡単な総括集会を行ったあと、N4に移って西表から送られてきたイノシシの料理が振る舞われた。私は残念ながら次の用事があって食べずに帰ったのだが、名護に戻る途中、西日を受けた森の緑が美しかった。


 
 ヤンバルはもう、新緑の季節である。


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