外苑茶房

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前谷これみつ

2008-06-22 12:42:24 | 映画、テレビ、漫画
私が小学生の時代に、貸本屋さんが近所にありました。
分厚いマンガ本を1日5円から10円ぐらいで貸してくれるもので、近所の友達と何冊か借りて回し読みするのが常でした。

マンガの種類はチャンバラ、ゼロ戦、忍者、スポ根など多種多様。
数多くのマンガを読みあさっていく中で、私は一人の漫画家の大ファンとなっていました。

その漫画家の名前は前谷これみつ。
とぼけた味わいのあるコミカルな作品を描く方でした。

ドジでおっちょこちょいのロボットが日本陸軍に入隊して、練兵場や戦地で次々と騒動を起こす『ロボット三等兵』が代表作。

また、タコそっくりの愉快な火星人が日本にやってきて、子供たちと一緒にいたずらやドタバタを繰り返す『火星の八っちゃん』も私は大好きとなり、母親にねだって、とうとう単行本を買ってもらいました。


この『火星の八っちゃん』の単行本には後日談があります。

私が小学四年生の時に、クラスで学級文庫を作ろうということになり、生徒たちが自宅から本を持ち寄ることに。
そこで私は、既に読み古していた『火星の八っちゃん』を学級文庫に寄贈したのです。

そして月日は流れ、私が高校三年生となった時に小学校の同窓会が開催されました。
久し振りに、懐かしの教室の中に入ったとき、部屋の片隅に学級文庫の本棚があることに気が付きました。
もしやと思って棚に並ぶ本をチェックしたら、あったんですよ!『火星の八っちゃん』が!

手作りのブックカバーが付けられて、破れそうなページは丁寧に補修してありました。

私が持ち込んでから約八年間。
こんなに後輩の生徒たちに大切にしてもらっているとは夢にも思っていませんでした。
嬉しかったですねぇ。

ずっと子供たちに愛され続けた『火星の八っちゃん』も本望だったと思います。
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