先日、日本ハムのコーチ・小林繁さんが急逝されて、怪物・江川投手にまつわる騒動の極めつけ、「空白の1日」という大事件を振り返る報道が、久し振りにメディアを駆け巡りました。
『「深層「空白の1日」』(ベースボールマガジン社。780円)の著者である坂井保之さんは、法政の大エース・江川投手をドラフト一位で指名したクラウンライター・ライオンズの当時の球団代表であり、一年後の「空白の1日」の場面では球団身売り先の西武ライオンズの球団代表として、混乱の渦中にいらっしゃった方です。
クラウンが江川を一位指名したものの、入団交渉は暗礁に乗り上げました。
その頃、本拠地の福岡は深刻な水不足になりました。
福岡の水がめは、その名も江川ダム。
ダムの名前が悪いと、九州の人達はボヤいたそうです。
また、浪人を決めて渡米した江川投手は、三菱系商社マンの住居に身を寄せていまして、スカウトの接触を拒絶し続けました。
球団買収という形で江川との交渉権を得た西武の堤オーナーは、西武バス、西武タクシー、西武運輸の車両を一手に納入していた三菱自動車の経営陣を介して、商社マンに協力を求めました。
しかし、あっさり断られてしまい、怒った堤オーナーは西武グループと三菱自動車との取引を全面停止するという騒動にも発展しました。
さて、本題の「空白の1日」です。
なんでも、ドラフト会議前日は、翌日の選手指名の準備で多忙を極めるため、会議の前々日をもって前年度のドラフト指名に基づく交渉権を終了させるというのが野球協定の趣旨であり、従来からそのように各球団に説明されていたそうです。
巨人は、その申し合わせ事項が協定に明記されていない点を突いて、強引に江川投手と契約して、翌日のドラフト会議を欠席。
阪神が江川を一位指名したのですが、巨人は欠席球団のいるドラフト会議は無効だと主張し、この意見が通らなければ、リーグを脱退すると表明。
プロ球界は大混乱に陥りました。
騒動の最後は、巨人のエース小林繁投手が阪神に交換トレードに出されるという荒技で、無理やり収拾が図られました。
なんといっても江川投手のアマチュアでの実績が別格であったことから複数のプロ球団がなりふり構わず獲得に動いた一方、彼の母校である作新学院と縁が深い大物政治家とその辣腕秘書が舞台裏で活発に動き回ったことなどが、話を複雑怪奇にしたように思います。
そして、マスコミもヒステリックになって巨人と江川を激しく批判し続けました。
難攻不落の怪物・江川投手が、グラウンド以外の場所でメッタ打ちされる姿をみて、私は本当に悲しい気持ちになったものです。
もっとも、江川本人は、トレード先の巨人で、一年のブランクがあっても春から先発ローテーション入りするのは当然と、騒動の間も揺るがぬ自信を持っていたようですから、やはり別格の大投手でした。
『「深層「空白の1日」』(ベースボールマガジン社。780円)の著者である坂井保之さんは、法政の大エース・江川投手をドラフト一位で指名したクラウンライター・ライオンズの当時の球団代表であり、一年後の「空白の1日」の場面では球団身売り先の西武ライオンズの球団代表として、混乱の渦中にいらっしゃった方です。
クラウンが江川を一位指名したものの、入団交渉は暗礁に乗り上げました。
その頃、本拠地の福岡は深刻な水不足になりました。
福岡の水がめは、その名も江川ダム。
ダムの名前が悪いと、九州の人達はボヤいたそうです。
また、浪人を決めて渡米した江川投手は、三菱系商社マンの住居に身を寄せていまして、スカウトの接触を拒絶し続けました。
球団買収という形で江川との交渉権を得た西武の堤オーナーは、西武バス、西武タクシー、西武運輸の車両を一手に納入していた三菱自動車の経営陣を介して、商社マンに協力を求めました。
しかし、あっさり断られてしまい、怒った堤オーナーは西武グループと三菱自動車との取引を全面停止するという騒動にも発展しました。
さて、本題の「空白の1日」です。
なんでも、ドラフト会議前日は、翌日の選手指名の準備で多忙を極めるため、会議の前々日をもって前年度のドラフト指名に基づく交渉権を終了させるというのが野球協定の趣旨であり、従来からそのように各球団に説明されていたそうです。
巨人は、その申し合わせ事項が協定に明記されていない点を突いて、強引に江川投手と契約して、翌日のドラフト会議を欠席。
阪神が江川を一位指名したのですが、巨人は欠席球団のいるドラフト会議は無効だと主張し、この意見が通らなければ、リーグを脱退すると表明。
プロ球界は大混乱に陥りました。
騒動の最後は、巨人のエース小林繁投手が阪神に交換トレードに出されるという荒技で、無理やり収拾が図られました。
なんといっても江川投手のアマチュアでの実績が別格であったことから複数のプロ球団がなりふり構わず獲得に動いた一方、彼の母校である作新学院と縁が深い大物政治家とその辣腕秘書が舞台裏で活発に動き回ったことなどが、話を複雑怪奇にしたように思います。
そして、マスコミもヒステリックになって巨人と江川を激しく批判し続けました。
難攻不落の怪物・江川投手が、グラウンド以外の場所でメッタ打ちされる姿をみて、私は本当に悲しい気持ちになったものです。
もっとも、江川本人は、トレード先の巨人で、一年のブランクがあっても春から先発ローテーション入りするのは当然と、騒動の間も揺るがぬ自信を持っていたようですから、やはり別格の大投手でした。
わかりますが高卒時点ではどうだったのだろうか。たしかに慶応志望でしたが巨人がドラフトで指名権を得たらやはり巨人入りしたのだろうか?私が読んだ本ではたとえ巨人でも慶応を目指したと本人の言葉がありましたが。
古くは別所事件もありましたし、読売が絡むと倫理もへったくれもなくなることを歴史は如実に語っています。
ところで、この本によれば、F代議士事務所のH秘書が、江川渡米中に、実弟の経営する広告代理店を使って江川の乳飲料メーカーとのCM契約を独占することを目論んでいたと。
そのために、何としても巨人入りさせて江川の商品価値を高めようとしたようだと、坂井さんは書かれています。
今となっては、それが真実かどうかは、全く確認のしようがありません。
しかし、「金の成る木」に群がる企業や政治家、そして大新聞社のエゴ丸出しの行為など、プロ野球界のレベルの低さには、呆れて物が言えませんね。
斎藤佑樹投手についても、早くも各方面から様々な働きかけがあるやに報道されています。
変な輩に取り込まれないよう、大学当局と野球部は、しっかり彼を守ってあげなければなりません。