咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

へうげもの・・・

2011-09-07 22:32:32 | レビュー
 「へうげる・・・ひょうげる(読みはこれ)、剽げる」とは、「ふざける」「おどける」の意。

 父などがよく使っていた・・・“ひょうげる”。そう言えば、子供の頃この言葉はよく耳にし、当方たちも使っていたことを思い出し、なんだか懐かしくなった。

 6日、関西に嫁いだ戦国武将「伊達政宗」が大好きで、歴史大好きの娘からいろいろと本が届いた・・・。池波正太郎著「鬼平犯科帳」を第1巻から20巻まで読み終え、残りの4巻(第21巻~24巻)を送ってくれよ・・・と、頼んでいたものでそのシリーズを送ってきた。

 真田幸村の太刀をもじった箸も・・・・

 先般、その鬼平の話をしていた際に娘が、「お父さんは、漫画は嫌いだけれど、戦国武将物でちょっと違った視点から描かれており、NHKBSアニメでも放映されていて、結構面白いので一緒に入れて送るね」・・・と、言ってくれたことを思い出した。



 その際、「へうげもの・・・ひょうげもの」と、言っていたようであるが、今イチ・・ピーンときていなかった。時代は、信長から秀吉、家康の頃の話であるとか、電話口なのでその程度であったから、「取りあえず送ってくれよ」と・・・2冊届いた

 主人公は、信長の家来で古田左介の物語である。このような人物聞いたこともない、架空の人物だろうと思いつつ読み始めた・・・。信長、光秀、秀吉、家康そして千宗易などが関わって、漫画なのにかなり細かなところまで書き込まれており、ちょっとバカにしながら見ていたが、「いえ、いえ、これが結構面白い」のであり、戦国武将の物の考え方などもよく描かれているのに驚いている。

 戦国武将は戦に明け暮れる毎日、どこかでちょっと息抜きをし、小さな空間で一服のお茶を嗜みながら、自らの生き様を瞑想し天下を狙っていたのだろうか・・・茶の湯に一服の清涼感を求めながら。そして、茶の湯に用いられる茶道具の良し悪しにも目を向けて行くようになり、その高貴な道具を求めそれを得ることも天下を得ることに通じていたのだろう・・・。

 だからこそ、天下統一目前の信長は、堺の貿易を一手に治めると共に千宗易を重宝し、家来などもこぞって茶の湯に熱を入れはじめた・・・。

 その茶の湯と茶道具にしっかりと目を向け、それらに魅せられたのが、この漫画の主人公・古田左介その人であった。この時点では、この主人公のことが未だよく分からなかった・・・架空の人物かと。

 後ほど、ネットなどでいろいろと調べてみたら、古田左介とは後の古田織部(ふるた おりべ)のことであった。この人があの「織部焼」で有名な茶人・古田織部であったとは・・・そうであったのか。

 思わず、漫画とは言え、歴史上の人物の若き頃からの生き様に触れることとなり、いいものを送ってくれたものだと娘に感謝した・・・。

 因みにこの単行本、通常第○巻と呼ぶところ、一服、二服・・・となっている意味がやっと分かった。この奇想天外なところも面白い。(夫)


[追 記1]~あらすじ~
 時は戦国乱世。織田信長が今まさに天下を獲らんとするその陰に、茶の湯と物欲に魂を奪われた一人の武将がいた。のちに数奇者として天下に名を轟かせる「古田左介(織部)」である。「出世」と「物」、二つの欲の間で葛藤と悶絶を繰り返す日々の中、時代は大きく揺れ動く。やがて左介は「数奇者」としての天下獲りを心に決め、「へうげもの」への道をひた走る。天才・信長から壮大な世界性を、茶聖・千宋易から深遠な精神性を学び、戦国時代を駆け抜けた男/知られざる傑物の物語。
(出典:NHKBSプレミアム アニメワールド 抜粋)


[追 記2]~古田左介(織部)~
 戦国時代から江戸時代初期にかけての武将、大名。山城国西ヶ丘藩主。一般的には茶人・古田 織部(ふるた おりべ)として有名。通称は左介。初名は景安。「織部」の名は、壮年期に従五位下織部正(織部助)の官位に叙任されたことに由来している。千利休が大成させた茶道を継承しつつ大胆かつ自由な気風を好み、茶器製作・建築・造園などにわたって「織部好み」と呼ばれる一大流行を安土桃山時代にもたらした。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』抜粋)


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