咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

益々幻滅・・・大河ドラマ「江」

2011-09-26 22:44:22 | レビュー
 先般、大河ドラマ「江」を観た。ここのところ、最後の忠臣蔵などの重厚な時代劇を観ている手前、ただ今放送の大河ドラマの薄っぺらさには困ったものである。

 NHKの大河ドラマの長い歴史の中で、今回のドラマはあまりにも突拍子もなく、歴史観も極めて薄いことには驚いている。現代の人たちには、このような時代劇が受け入れやすいと思っての製作意図なのであろうか・・・。

 徳川秀忠にしても見ていると親の言うことに単に反抗し、目的意識のない若者のような描き方がしてあり、家康役の超ベテラン俳優・北大路欣也さんの折角の演技も死んでしまっている。秀忠役の向井理さんは、我が家では大のファンであるが今回の役回りと求められている演技は見るに堪えられない。

 武士の棟梁である徳川二代将軍・秀忠が、かようにたよりなく厭世的な人間であるはずもなく、どうして原作者=脚本家の田淵久美子さんは、あのような描き方をするのか・・・不思議である。あのバカぶりを発揮していた秀吉が出なくなってホットしていたら、今度は幼稚な秀忠が出てきてがっかりしている。さらに主人公の考えられないような言動と行動に幻滅している。

 関ヶ原の戦いにおける第二次上田合戦に関しても、真田幸村(正式には信繁)が徳川軍を打ち破ったとあるが・・・幸村が世に出るのは後世の大阪の陣のみであるのに。

 第二次上田合戦も第一次上田合戦もその中心にあったのは、真田昌幸でありその子である幸村は父・昌幸の手足となって働いたに過ぎない。

 また、関ヶ原勃発前夜の上杉討伐時の家康陣営において、いよいよ石田三成が徳川に挑んだ際に豊臣恩顧の武将たちを集めた中にポツンと真田幸村が居た・・・これも間違い。

 関ヶ原前夜、真田一族が命運を分ける犬伏の陣で、真田親子の重大な決意行われるのであり、あのような場所に真田幸村が在席していることも誠に不可思議である。


 そして、ドラマの方は、ヒステリックな「江」がどこにでも何にでも口を出すなど到底ありえないことが堂々と描かれるなど・・・滑稽である。

 このように不評を買っている今回のドラマであるがゆえに、次回作の「平清盛」に関する宣伝が盛んに行なわれているのにも納得である。

 こちらの方は、平安時代が舞台。よりリアリティを追及するように製作されようとしているみたいである・・・ちょっと名誉挽回を意識してか、大河ドラマの。

 かなり、力を入れて役者さんもスタッフも奮闘しているように思える。

 今回の大河は不作と思っている・・・「江」。ここまで不満を書きたくなかったが、どうしてもストレスが溜まってしまうもので書き込んだ。NHK大河ドラマのファンであるが故の苦情である・・・・次回作を楽しみにしたい。(咲・夫)


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