咲とその夫

 思いもよらず認知症になった「咲」の介護、その合間にグラウンド・ゴルフを。
 週末にはちょこっと競馬も。
 

映画「半次郎」・・・

2012-04-11 22:52:10 | レビュー
 「たとえ戦に負けても、犠牲を払うても、捨てちゃならんもんがある」

 「オイどんが戦う意味は必ずや誰かに届く」

 3月末にWOWOWにて放映されていた「半次郎」。その時、中途で眠ってしまい最後まで観ることができなかった同映画。昨日、午後3時から再び放送されており、今回こそはとすべてを投げ打ってじっくりと観賞・・・。

 奇しくも昨日のブログに幕末ものの映画を取り上げ、そこに豪快で快活な半次郎が登場し絶賛していた。ところが、今回はその“人斬り半次郎”と異名をとった抜刀術の達人「中村半次郎」の半生を描いた映画である。

 同映画は、今回の主役・半次郎の半生を演じた榎木孝明さんが企画・構想から13年の時を経て映画化にこぎつけたとのこと、鹿児島県出身の役者さんとして長年の夢を実現できたものと思われる。

 豪放磊落な中村半次郎、後の桐野利秋陸軍少将の人物像については、当方も毎度書き綴っている池波正太郎著の短編「賊将」、「人斬り半次郎」、「その男」による影響も多大である。さらに著者も後段に書き残しているように、幕末ではなくて戦国時代に生きていたらもっと多くの働きをして、一廉(ひとかど)の武将になったであろうと思われる・・・と。

 鹿児島県人はもとより、日本人であればこそ豪放磊落な半次郎に惚れこむこと間違いないものと思われる。

 父の汚名を晴らしたいと念じていた半次郎、「いまにみちょれ、いまにみちょれ」と貧乏と戦い、示現流を究めようとしていた。そして、若き頃に西郷吉之助(後の隆盛)に見いだされたことで、西郷隆盛を生涯の師と仰ぎ、自らの生涯を捧げる純真さを永遠に持ち続けた・・・そのような人柄が多くの人たちの心を打つのかも知れない。

 「狼よ落日を斬れ」の半次郎を演じた故・緒形拳さんもハマリ役と思っていた矢先、今回の半次郎を演じた地元出身の榎木孝明さんもさすがにいいね・・・。得意の薩摩弁が心地よく聞こえるのは、さすがに地元出身者ならではと思える。

 また、ご本人は幼少の頃から薩摩示現流を習っていたとのことで、その剣捌きは玄人肌とのことであり、今回の映画の中でも半次郎を演じるにあたっての剣捌きには観るべきものがあった・・・実践的な剣法。

 一介の薩摩藩士がその豪快な人間性と剣一筋で維新後、明治新政府の陸軍少将にまで上り詰める。ところが、師である西郷隆盛が征韓論に敗れ下野して薩摩に帰郷する。
 師に伴って半次郎も帰郷するが、後日若き士族たちの決起によって我が国最後の内戦となる西南の役へと・・・。

 ところで、この映画の中でも陸軍少将になって髭を蓄えて威張っていたが、半次郎の恋人「村田さと」の一言でその髭を剃り落すエピソードも入っている。

 池波小説の方では、次のように記載されている・・・半次郎の情婦の法秀尼によって。

 「人間(ひと)に、むかしもいまもあるものか」

 「そんな毛唐の着物を着て、靴をぴかぴかに光らせて、見ていて顔が赤くなるほど御大層な刀を腰にぶら下げ、鼻の下へつまらぬものを生やし、えばり返っていようとも、だめ、だめ」

  と言う下りである。そしてこの後、半次郎は髭をそり落とす・・・・・。(夫)

[追 記]~あらすじ~
 幕末の動乱期。薩摩の若き侍たちの中心的存在である西郷吉之助(田中正次)が京に上ると聞いた中村半次郎(榎木孝明)は一行に加わることから物語ははじまる。上京した半次郎は、人並み外れた度胸の良さと剣の腕、大らかな人柄などで、たちまち名をとどろかせるようになる。長州藩士の鮎川小次郎や薩摩藩士の永山弥一郎などが彼に魅了されていった、また村田屋の娘さとにも想いを通わせていく。
 戊辰戦争では、薩摩軍を幕府軍から勝利を勝ち取り、明治政府の陸軍少将まで上り詰めた(中村半次郎改め)桐野利秋であったが、権力闘争に敗れた西郷隆盛と共に薩摩へと帰郷する。故郷で開墾に励む利秋であったが、政府への不満で暴発する青年たちを見捨てられなかった利秋は新政府に反旗を翻した…。
(主な出演者)
 中村半次郎(桐野利秋) – 榎木孝明
 永山弥一郎(薩摩藩士) – AKIRA(EXILE)
 村田さと(伊兵衛の一人娘) – 白石美帆
 別府晋介 – 津田寛治
 村田新八 – 坂上忍
 篠原国幹 – 永澤俊矢
 辺見十郎太 – 広島光
 大久保一蔵(大久保利通) – 北村有起哉
 西郷吉之助(西郷隆盛) – 田中正次
 常吉 – 田上晃吉
 ふく – 斉木のか
 藤 – 雛形あきこ
 鮎川小次郎(長州藩士) – 葛山信吾
 村田屋伊兵衛(煙管屋) – 竜雷太
(制作スタッフ)
 企画 – 榎木孝明
 プロデューサー – 坂上也寸志
 監督 – 五十嵐匠
 脚本 – 丸内敏治、西田直子
 撮影 – 阪本善尚
 美術 – 池谷仙克
 編集 – 川島章正
 音楽 – 吉俣良
 アクションコーディネーター – 諸鍛冶裕太
 記録 – 宮下こずゑ
 照明 – 大久保武志
 録音 – 武進
 助監督 – 李潤午
 協力 – 鹿児島フィルムオフィス
(出典:大河ロマン映画「半次郎」公式HP 抜粋)


(出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)(半次郎と村田さと)

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不可思議な話・・・

2012-04-11 14:36:10 | 日記
 北朝鮮が「人工衛星」打ち上げと称して長距離弾道ミサイルを打ち上げようとしているが、8日午後、同国北西部東倉里の「西海衛星発射場」に外国メディアなどを招き長距離弾道ミサイルと搭載する衛星を披露したとのニュースが流れていた。

 新聞各紙では、9日(月)が新聞休刊日であったことで、10日(火)の各紙にこれら一連の記事がトップニュースで掲載されていた。長距離弾道ミサイルと思われるロケット、搭載予定との地球観測衛星の二つの写真が大々的に掲載されており、各メディアはこぞってその疑わしき衛星に関する専門家のコメントを掲載している。

 また、各TVにおいても観測衛星の専門家や北朝鮮問題に詳しい専門家のコメントも報道されているが、一律に余りにも搭載される衛星が小さくて機能をなさないと論じている。また、公開された管制施設も人数も少なく設備も不十分でダミーの可能性があるとのこと。

 当の北朝鮮は、「平和的な宇宙開発のため」との主張を崩さず、主要国(G8)の発射自制の声などどこ吹く風のようである・・・全くもって困った国である。

 ところで、あの衛星を説明している技術者の写真を見て、何とも不可思議に思えたことがある。張りぼてとおぼしき衛星を説明するかのように拡声器を肩からぶら下げている写真にはビックリである。

 管制施設であれば、マイク設備くらいは当然あるものと思われるのが普通であろうが、そのような設備もなくて拡声器で説明とは・・・正にこの衛星は張りぼてのダミーですよと知らしめているようにも受け取れる。
 この1枚の写真からも受け止められるから不可思議でいい加減な国である。

 ところで、我が国の食品中の放射性物質の新たな基準値が厚労省の方から発表され、この4月1日から施行されたとのこと。巷では、その基準値をさらに下回ることを願って異常なまでに神経をすり減らしながら、放射性物質を測定する組織や個人集団が報道されている。

 公的機関などが発表したデータが信用できないのか、独自の方法で測定し自己満足する集団も多いらしい。果たしてそこまで神経をすり減らすことなのであろうかと不可思議に思ってしまう。

 昨年の原発事故以来、放射性物質の脅威について、余りにも極端なほどに受け止められているから「被災地のがれきの処理」を受け入れる地域がないのも頷ける・・・これは、異常なことと云わざるを得ない。また、メディアが過剰なまでに報道することに多くの国民が躍らされている。

 今回の食品中の規制値は、極めて厳しい低レベルに抑えてある基準と思われるが、そのような放射性物質のレベルよりも農作物に使用されている残留農薬の安全性に目を向けた方が賢明かと思われるが・・・どうであろうか。

 最近もある道の駅にて、ハウス栽培の美味しそうなイチゴを購入したが、後日その地域のイチゴ栽培農家では出荷前に大量の農薬を使っているから、注意した方がいいよとの情報を得た・・・その地域の方からの話。

 また、農家の方がよく口にすることは、JAなどに出荷するものは農薬をタップリ使うが、自前の農作物にはあまり使わないからとお裾分けを頂くことがある。

 それでも、大量の水で洗えば残留農薬の大部分は流れるとのことらしい・・・が。

 日本の農家でこうであるから、外国から遠路輸入される農産物には相当量の農薬が使用されていることであろうから、放射性物質に神経をとがらせる人たちも、これらの残留農薬を心配した方がいいと思う・・・特に我が国では使用禁止の農薬も含まれている可能性も。

 これだから、無農薬の野菜づくりが止められないとは家内の弁である。(夫)

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