花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

Cool Beauty!!

2017年05月16日 | 研究
同じ群落の端っこの方に長花柱花がありました。
穴の中から雌しべが顔を出しているのがわかるはずです。
このようにサクラソウは人間でいえば男の女のように
2つのタイプが必要なのです。
他県では片方のタイプの花しかなく自力で種子ができない
自生地も増えている中、種差海岸のサクラソウは
種子ができる恵まれた環境にあることがわかります!
しかし問題なのは受粉を担うマルハナバチが少ないこと。
聞き取り調査でもハチを見たという人を見つけることができませんでした。
サクラソウを守るには昆虫の復活が必要。
種差海岸全体の生物多様性を育むことが
あらためて大切であることを感じます。
さてこのサクラソウの目をご覧ください。
白い部分が少なく、すっきりした目。
これまた涼やかなクールビューティーという顔つきです。
このように変異しやすいサクラソウ。
人気の理由もわかります。
全国的にも貴重な野生のサクラソウ。
このようにかわいい花ですが、自生地に踏み込まず
遠くから望遠カメラで狙ってほしいものです。
さて今週末、チームはあるサクラソウ保全団体に招かれ
宮城県で交流する予定です。
その時の様子も後日、ご紹介します。
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サクラソウの目!!

2017年05月16日 | 研究
種差海岸のサクラソウです。
ご覧のとおり、きれいは桜色の花を咲かせています。
みなさんは「サクラソウの目」というのをご存知ですか?
花を中心部をご覧下さい。
雌しべの入っている暗い穴の周辺が白くなっています。
これを「サクラソウの目」といっています!
メジロという鳥がいますが、
黒い目玉の周りが白くかわいい顔をしています。
このサクラソウも白い部分がはっきりしているので
お目目ぱっちりでかわいらしく見えます。
さてもうひとつ注目してほしいのが目の中です。
このサクラソウは穴の中が何も見えません。
これは中に入っている雌しべ(花柱)が短いためです。
このように雌しべが短く穴から見えないものを短花柱花といいます。
自然界には穴から雌しべが顔を出している長花柱花と
おそよ1:1で存在するといわれています。
なぜならサクラソウは自家受粉を防ぐため
この2つのタイプの花同士で受粉する仕組みを作り上げたからです。
さてそれでは長花柱花を探してみましょう。
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