(・・・つづき)
[3日目]
朝とりあえずひとっ風呂あびるなど、多少ゴロゴロしてから出発。
さいきん観光地化している宮崎県庁が宿から歩いていける距離にあるので、とりあえず行ってみる。
外から見る分には、ずいぶんと立派な庭園と、なかなかに風格のある建物とで、まあそれなりに人気が出そうな観光スポットに見えなくもない。
中に入ってみた。
なんだか見たことあるような作りだ。
ビミョーなデジャブみたいなのを感じてならない。
しばらく考えてみたところ原因に思い至る。
これは古い大学の校舎と同じ内装なんだ、と。
大学にいるときは古ぼけたボロっちい建物にしか見えなかったわけだが、見ようによっては歴史的建造物っぽくもなるもんなんだね。
おかげで全く関心することもなく過ぎてしまった・・・。
さて、お次はシーガイア。
最初はここに泊まろうかと思ったんだが、1人部屋がないのだとかでダメだった。
リゾートホテルはそんなもんか。
このシーガイア、意外に宮崎駅から離れてないわりに、けっこう敷地がでかい。
よくもまあこんな敷地が確保できたなぁ・・・と驚くやら呆れるやら。
シーガイアの中心的存在のシェラトンというホテルがある。
このシェラトン、入ってはみたけどムダにロビーが広い。
なんだいこのムダな空間?
これでわかったことはアレだ・・・。
贅沢というのは豪華な調度品や家具を所狭しとならべるのではない。
真の贅沢というのは、ムダに空間を広々と使うことなんだ、と。
スウィートルームがムダに広いのも贅沢の一環なのだろう、きっと。
国会議事堂の前がムダに広いのと同じことだ。
そしてこのシェラトンもまたお客がいねえ。
あっ客がいる!と言ってしまいたくなるほどお客がいねえ。
どう見ても、お客よりもシェラトンのスタッフのほうが明らかに人数が多い。
フツーの都内の高級ホテルだと、ちょいとリッチなランチを食べに来たオバチャンとか、待ち合わせ場所に使っているビジネスマンとか、宿泊客でもなさそうな人たちが意外にたくさんいるわけだが、そういうのが全然無さそうな。
そりゃあ第3セクターの時代に大赤字たれ流して社会問題化するわけだわ。
現時点でこれでやっていけるほうがフシギでならないよ・・・。
さて、シェラトンには温泉が併設してあるので、そこへ行ってみた。
ここもお客いねえ。
たぶん1時間半くらいちんたら風呂につかっていたと思うのだが、その間だれ1人として来もしなかった。
これじゃ、受付のオバチャンのパート代すら払えないんじゃね?
何でこんなんでやっていけるんだろ、極めてフシギだ・・・
その後まだ時間があったので、宮崎駅へ戻って繁華街のほうへむかってウロウロしてみる。
ウロウロして見物したところ、街の構造は福岡をマネたっぽい広島をマネたっぽいようなミニ広島的な印象を受けたが、実際のところどうなんかは知らん。
地鶏屋も探してみたのだが、どうも昼過ぎではどこもやってないみたいだ。
しょーがないからデパートのレストランでチキン南蛮を食ってそれでガマンする。
だんだんウロウロ歩き回るのに体力の限界を感じてきた。
ふだんなら足の関節のほうが先にダメージを蓄積するもんなのだが、どうも今回は体力的な消耗のほうが先にリミットラインに来そうな感じだ。
毎日温泉につかりまくってるから、足の関節は案外ダメージを受けたした分だけそのつど回復しているんだろうか・・・?
夕方。
大分へ向かう特急へ乗り込む。
さすがに県庁所在地間をむすぶ幹線の特急なわけだから、そんなにボロっちいものは来なかった。
けど、それでも3両編成。
電車は意外に混んでいた。
立ってるヤツもいるくらいだった。
ちなみに指定席は乗車率25%くらい。
しかし!
1時間くらいしたところ、いつの間にか自由席のお客はほとんどが降りていなくなっていた。
自由席の車両は1両に3人くらいしかいない。
乗車率25%くらいの指定席のほうが遥かに人口密度が高い。
のこりの2時間半くらいはずっとこんな感じ。
さすが宮崎、どんなところでも人がいない。
宮崎駅を出発してすぐ、電車から例のシーガイアのシェラトンが見えた。
シェラトンは海側から見るとイイ感じにリゾートホテルになっている。
ところがどっこい山側から見ると、田んぼに点在する散村のその奥に巨大なリゾートホテルが建つという、超絶なる違和感をバリバリに発するヘンテコな存在として映る。
あの違和感は言語に表し難い。
まるで東京市街地の写真に巨大怪獣でもハメコミ合成したかのようだった。
その日は大分駅近くのホテルに泊まる。
[4日目]
当初は行く予定は無かったのだが、気が向いたので別府へ行ってみることに。
別府駅とか地獄めぐりとかは何度が行ったことがあるので、今回は行ったことのない東別府の浜脇温泉へ。
大分から電車で10分のすぐ近くだし。
東別府駅を降りたところ、目の前にしなびた温泉屋があった。
ちょいとウロウロして他にないか見てみたところ、だんだんめんどくさくなってそれでいいやという気になってしまった。
これもまたフシギな温泉屋だった。
無人の温泉屋だ。
入り口にお金を入れる箱みたいなのがあって、そこに代金を入れて勝手に入ってくれというビジネスモデルらしい。
なんと1風呂100円という、日本国内とは思えないような破格の安さである。
そんなんでやっていけるのだろうか?
そのギモンはすぐに氷解した。
よく見ると
「経営難につきお金を払わないで入浴しないでください」
みたいな張り紙までしてあった。
やっぱり100円じゃあやっていけないみたいね。
中に入る。
脱衣室すらないない超絶簡素化した作りだ。
中はそれなりにスペースはあるのだが、風呂そのものはなぜか2~3人入ると窮屈なほど小さい。
なんという不自然さ!
さすが100円!!
しばらく入っていると別の客がやってきた。
もう1人入ると窮屈っぽいので早々と退散する。
トータルで東別府の滞在時間は約1時間ほど。
さて大分にもどり、本来ルートである湯布院へ。
そんなに時間は変わらんので、ここは特急は使わずに鈍行にて。
鈍行は宮崎の日南線のような列車だった。
何度も乗って飽きてくると、もうさすがに風流でも何でもなくなってくる。
湯布院にはわりと観光客がいた。
というか、町のつくりがかなり観光客用な感じになっている。
小さい子供づれのファミリーで来ると楽しいのかもしれんが、逆にイイ歳こいた男が1人でいっても楽しくない。
湯布院とはそういう所だというのはよくわかった。
もう来ることはないかも。
すでに体力の限界を感じつつあった。
それでも気合いで湯布院のメインストリートやその裏通りなんかをウロウロして歩いた。
とちゅうの店で、かぼすが20個近く入った袋が150円で売っているのを見つけ、またしても反射神経で買ってしまう。
重い・・・。
買った後で後悔した。
かぼすはミカンと比べて味わうのがめんどくさいので、とうとう旅路の最後まで温存されてしまうことに。
途中で温泉屋を見つけたので入ってみる。
ここも人がいない。
メインストリートにはけっこう人がいるのに、この温泉屋には全く人が来ない。
40~50分くらいいたと思うのだが、だれ1人として入ってこなかった。
早々とメインのところを見終わってしまい、それにいい加減疲れたので、電車が来るまで駅前の喫茶店でプラプラする。
ここでナゼか極めてフシギなことがおきた。
喫茶店のおねえさんに妙に気に入られてしまい、しこたま話し込むことになった。
他の客の相手が済んだらすぐさまわたしのところへやってきてダベるという、普段ありえんようなモテっぷりだった。
このフシギなモテっぷりはさらに後へも続く。
さて、電車が来た。
こっから博多まではさすがに駅が多いので、ゆふいんの森号という特急を使う。
これがまた凄かった。
あんなに立派な特急は日本にはそうそうない。
内装も外装もなかなかにオシャレになっている。
きっと「これがオリエント急行だぜ!」と見せられても、わたしだったら多分騙されるくらいのものだ。
この電車には、珍しいことに関東では絶滅しかけているビュッフェがあり、さらにはそれに展望室のような出入り自由のサロンまでついている。
これは一見の価値がある。
大分に行くなら、大分空港へ直接行くのではなく、新幹線を小倉で降りるのでもなく、わざわざ博多へ行って迂回してゆふいんの森号にのっていくだけの価値はある。
わたしのお気に入りの特急ランキングのかなり上位に位置するだろう。
ちなみに一番のお気に入りはサンライズ瀬戸だ。
このサロンの作りと眺めが気に入ったので、しばらくそこでボーっと景色を眺めていた。
ここでもさっき起きたような極めてフシギなことがおきた。
なぜかビュッフェのおねえさんがやってきて、そのおねえさんとしばらくお話することになった。
さっきといい、これといい、いったい何がおきたのかフシギでならない。
4σくらいの確率でしかありえんような現象がおきたような気がしてならない。
ちなみにこの列車が走っている最中、急ブレーキがかかり、しばらく止まることになった。
車内放送によると
「枕木から煙が出てます」
とか。
そんなん初めて聞きましたわ。
そしてさらに都合の良いことに、わたしのいたサロンの目の前が観光地で有名な裏見の滝(だったかな?)とかいう所で、ベストポジションでいいのを見る事ができた。
そしてビュッフェのおねえさんにもイロイロと解説してもらった。
もうこれで10年分くらいの運を使い果たしたか?
我が生涯に一片の悔いなし!
しばらくしたら
「煙は消しました」
とのことで運転再開。
消しましたって、いったいなにがあったんだろ?
そういえば、どっか途中の駅ちかく(豊後森だったかな?)の近くでこのサロンから蒸気機関車の扇形車庫の廃墟を見ることができた。
京都の梅小路蒸気機関車館では見ることができるが、あれはかなり珍しいものだ。
しかも廃墟ときたら見たこともない。
思いのほかいいものを見つけてしまった。
まあそんなかんなで博多へ着いた。
日は暮れていたがまだ寝るには早いので、とりあえずホテルにタッチダウンしてまた外出する。
博多駅からわりと近くの千早駅に行ってきた。
もちろん記念に720円の切符を買ってきたのは言うまでもない。
夜は博多駅地下街にある一蘭という有名なラーメン屋に行き、ラーメン食って寝る。
[5~6日目]
むかし福岡に住んでいたことがある。
そのためか、博多駅に来てもなんとも観光している気分にならない。
なんとも古巣に帰ってきた感じしかしないのだ。
なんとなく博多駅近辺にあるむかしよく行っていたところ(ブックオフとか)にフラっと行ってしまう。
ますます観光している気分にならない。
わたしが持っているREITがキャナルシティー(中四国九州最大のショッピングモール)の権利を持っているので、ひさびさにキャナルシティーに様子を見に行ってくる。
ふだんならショッピングモールに客がたくさんいると
「うわっうぜえ!!!」
としか思わない。
ところがどっこい、わたし自身が権利を1口持っていると見かたが180°変わってしまった。
「いっぱいお客が入っていて素晴らしいですな♪」
としか思わないのだ。
何ともフシギなもんだ。
そもそもショッピングモールになど本質的に用事はないので、ひとしきり全フロアをウロウロして感傷に浸ったあと、いいかげん体力を消耗し尽したのでホテルに帰る。
最終日は朝ちょいと博多駅近辺をウロウロしただけであとはお土産を買っておしまい。
博多駅から電車ですぐの福岡空港から飛行機で帰る。
そしてblogを書いたところで1日が終わる。
[3日目]
朝とりあえずひとっ風呂あびるなど、多少ゴロゴロしてから出発。
さいきん観光地化している宮崎県庁が宿から歩いていける距離にあるので、とりあえず行ってみる。
外から見る分には、ずいぶんと立派な庭園と、なかなかに風格のある建物とで、まあそれなりに人気が出そうな観光スポットに見えなくもない。
中に入ってみた。
なんだか見たことあるような作りだ。
ビミョーなデジャブみたいなのを感じてならない。
しばらく考えてみたところ原因に思い至る。
これは古い大学の校舎と同じ内装なんだ、と。
大学にいるときは古ぼけたボロっちい建物にしか見えなかったわけだが、見ようによっては歴史的建造物っぽくもなるもんなんだね。
おかげで全く関心することもなく過ぎてしまった・・・。
さて、お次はシーガイア。
最初はここに泊まろうかと思ったんだが、1人部屋がないのだとかでダメだった。
リゾートホテルはそんなもんか。
このシーガイア、意外に宮崎駅から離れてないわりに、けっこう敷地がでかい。
よくもまあこんな敷地が確保できたなぁ・・・と驚くやら呆れるやら。
シーガイアの中心的存在のシェラトンというホテルがある。
このシェラトン、入ってはみたけどムダにロビーが広い。
なんだいこのムダな空間?
これでわかったことはアレだ・・・。
贅沢というのは豪華な調度品や家具を所狭しとならべるのではない。
真の贅沢というのは、ムダに空間を広々と使うことなんだ、と。
スウィートルームがムダに広いのも贅沢の一環なのだろう、きっと。
国会議事堂の前がムダに広いのと同じことだ。
そしてこのシェラトンもまたお客がいねえ。
あっ客がいる!と言ってしまいたくなるほどお客がいねえ。
どう見ても、お客よりもシェラトンのスタッフのほうが明らかに人数が多い。
フツーの都内の高級ホテルだと、ちょいとリッチなランチを食べに来たオバチャンとか、待ち合わせ場所に使っているビジネスマンとか、宿泊客でもなさそうな人たちが意外にたくさんいるわけだが、そういうのが全然無さそうな。
そりゃあ第3セクターの時代に大赤字たれ流して社会問題化するわけだわ。
現時点でこれでやっていけるほうがフシギでならないよ・・・。
さて、シェラトンには温泉が併設してあるので、そこへ行ってみた。
ここもお客いねえ。
たぶん1時間半くらいちんたら風呂につかっていたと思うのだが、その間だれ1人として来もしなかった。
これじゃ、受付のオバチャンのパート代すら払えないんじゃね?
何でこんなんでやっていけるんだろ、極めてフシギだ・・・
その後まだ時間があったので、宮崎駅へ戻って繁華街のほうへむかってウロウロしてみる。
ウロウロして見物したところ、街の構造は福岡をマネたっぽい広島をマネたっぽいようなミニ広島的な印象を受けたが、実際のところどうなんかは知らん。
地鶏屋も探してみたのだが、どうも昼過ぎではどこもやってないみたいだ。
しょーがないからデパートのレストランでチキン南蛮を食ってそれでガマンする。
だんだんウロウロ歩き回るのに体力の限界を感じてきた。
ふだんなら足の関節のほうが先にダメージを蓄積するもんなのだが、どうも今回は体力的な消耗のほうが先にリミットラインに来そうな感じだ。
毎日温泉につかりまくってるから、足の関節は案外ダメージを受けたした分だけそのつど回復しているんだろうか・・・?
夕方。
大分へ向かう特急へ乗り込む。
さすがに県庁所在地間をむすぶ幹線の特急なわけだから、そんなにボロっちいものは来なかった。
けど、それでも3両編成。
電車は意外に混んでいた。
立ってるヤツもいるくらいだった。
ちなみに指定席は乗車率25%くらい。
しかし!
1時間くらいしたところ、いつの間にか自由席のお客はほとんどが降りていなくなっていた。
自由席の車両は1両に3人くらいしかいない。
乗車率25%くらいの指定席のほうが遥かに人口密度が高い。
のこりの2時間半くらいはずっとこんな感じ。
さすが宮崎、どんなところでも人がいない。
宮崎駅を出発してすぐ、電車から例のシーガイアのシェラトンが見えた。
シェラトンは海側から見るとイイ感じにリゾートホテルになっている。
ところがどっこい山側から見ると、田んぼに点在する散村のその奥に巨大なリゾートホテルが建つという、超絶なる違和感をバリバリに発するヘンテコな存在として映る。
あの違和感は言語に表し難い。
まるで東京市街地の写真に巨大怪獣でもハメコミ合成したかのようだった。
その日は大分駅近くのホテルに泊まる。
[4日目]
当初は行く予定は無かったのだが、気が向いたので別府へ行ってみることに。
別府駅とか地獄めぐりとかは何度が行ったことがあるので、今回は行ったことのない東別府の浜脇温泉へ。
大分から電車で10分のすぐ近くだし。
東別府駅を降りたところ、目の前にしなびた温泉屋があった。
ちょいとウロウロして他にないか見てみたところ、だんだんめんどくさくなってそれでいいやという気になってしまった。
これもまたフシギな温泉屋だった。
無人の温泉屋だ。
入り口にお金を入れる箱みたいなのがあって、そこに代金を入れて勝手に入ってくれというビジネスモデルらしい。
なんと1風呂100円という、日本国内とは思えないような破格の安さである。
そんなんでやっていけるのだろうか?
そのギモンはすぐに氷解した。
よく見ると
「経営難につきお金を払わないで入浴しないでください」
みたいな張り紙までしてあった。
やっぱり100円じゃあやっていけないみたいね。
中に入る。
脱衣室すらないない超絶簡素化した作りだ。
中はそれなりにスペースはあるのだが、風呂そのものはなぜか2~3人入ると窮屈なほど小さい。
なんという不自然さ!
さすが100円!!
しばらく入っていると別の客がやってきた。
もう1人入ると窮屈っぽいので早々と退散する。
トータルで東別府の滞在時間は約1時間ほど。
さて大分にもどり、本来ルートである湯布院へ。
そんなに時間は変わらんので、ここは特急は使わずに鈍行にて。
鈍行は宮崎の日南線のような列車だった。
何度も乗って飽きてくると、もうさすがに風流でも何でもなくなってくる。
湯布院にはわりと観光客がいた。
というか、町のつくりがかなり観光客用な感じになっている。
小さい子供づれのファミリーで来ると楽しいのかもしれんが、逆にイイ歳こいた男が1人でいっても楽しくない。
湯布院とはそういう所だというのはよくわかった。
もう来ることはないかも。
すでに体力の限界を感じつつあった。
それでも気合いで湯布院のメインストリートやその裏通りなんかをウロウロして歩いた。
とちゅうの店で、かぼすが20個近く入った袋が150円で売っているのを見つけ、またしても反射神経で買ってしまう。
重い・・・。
買った後で後悔した。
かぼすはミカンと比べて味わうのがめんどくさいので、とうとう旅路の最後まで温存されてしまうことに。
途中で温泉屋を見つけたので入ってみる。
ここも人がいない。
メインストリートにはけっこう人がいるのに、この温泉屋には全く人が来ない。
40~50分くらいいたと思うのだが、だれ1人として入ってこなかった。
早々とメインのところを見終わってしまい、それにいい加減疲れたので、電車が来るまで駅前の喫茶店でプラプラする。
ここでナゼか極めてフシギなことがおきた。
喫茶店のおねえさんに妙に気に入られてしまい、しこたま話し込むことになった。
他の客の相手が済んだらすぐさまわたしのところへやってきてダベるという、普段ありえんようなモテっぷりだった。
このフシギなモテっぷりはさらに後へも続く。
さて、電車が来た。
こっから博多まではさすがに駅が多いので、ゆふいんの森号という特急を使う。
これがまた凄かった。
あんなに立派な特急は日本にはそうそうない。
内装も外装もなかなかにオシャレになっている。
きっと「これがオリエント急行だぜ!」と見せられても、わたしだったら多分騙されるくらいのものだ。
この電車には、珍しいことに関東では絶滅しかけているビュッフェがあり、さらにはそれに展望室のような出入り自由のサロンまでついている。
これは一見の価値がある。
大分に行くなら、大分空港へ直接行くのではなく、新幹線を小倉で降りるのでもなく、わざわざ博多へ行って迂回してゆふいんの森号にのっていくだけの価値はある。
わたしのお気に入りの特急ランキングのかなり上位に位置するだろう。
ちなみに一番のお気に入りはサンライズ瀬戸だ。
このサロンの作りと眺めが気に入ったので、しばらくそこでボーっと景色を眺めていた。
ここでもさっき起きたような極めてフシギなことがおきた。
なぜかビュッフェのおねえさんがやってきて、そのおねえさんとしばらくお話することになった。
さっきといい、これといい、いったい何がおきたのかフシギでならない。
4σくらいの確率でしかありえんような現象がおきたような気がしてならない。
ちなみにこの列車が走っている最中、急ブレーキがかかり、しばらく止まることになった。
車内放送によると
「枕木から煙が出てます」
とか。
そんなん初めて聞きましたわ。
そしてさらに都合の良いことに、わたしのいたサロンの目の前が観光地で有名な裏見の滝(だったかな?)とかいう所で、ベストポジションでいいのを見る事ができた。
そしてビュッフェのおねえさんにもイロイロと解説してもらった。
もうこれで10年分くらいの運を使い果たしたか?
我が生涯に一片の悔いなし!
しばらくしたら
「煙は消しました」
とのことで運転再開。
消しましたって、いったいなにがあったんだろ?
そういえば、どっか途中の駅ちかく(豊後森だったかな?)の近くでこのサロンから蒸気機関車の扇形車庫の廃墟を見ることができた。
京都の梅小路蒸気機関車館では見ることができるが、あれはかなり珍しいものだ。
しかも廃墟ときたら見たこともない。
思いのほかいいものを見つけてしまった。
まあそんなかんなで博多へ着いた。
日は暮れていたがまだ寝るには早いので、とりあえずホテルにタッチダウンしてまた外出する。
博多駅からわりと近くの千早駅に行ってきた。
もちろん記念に720円の切符を買ってきたのは言うまでもない。
夜は博多駅地下街にある一蘭という有名なラーメン屋に行き、ラーメン食って寝る。
[5~6日目]
むかし福岡に住んでいたことがある。
そのためか、博多駅に来てもなんとも観光している気分にならない。
なんとも古巣に帰ってきた感じしかしないのだ。
なんとなく博多駅近辺にあるむかしよく行っていたところ(ブックオフとか)にフラっと行ってしまう。
ますます観光している気分にならない。
わたしが持っているREITがキャナルシティー(中四国九州最大のショッピングモール)の権利を持っているので、ひさびさにキャナルシティーに様子を見に行ってくる。
ふだんならショッピングモールに客がたくさんいると
「うわっうぜえ!!!」
としか思わない。
ところがどっこい、わたし自身が権利を1口持っていると見かたが180°変わってしまった。
「いっぱいお客が入っていて素晴らしいですな♪」
としか思わないのだ。
何ともフシギなもんだ。
そもそもショッピングモールになど本質的に用事はないので、ひとしきり全フロアをウロウロして感傷に浸ったあと、いいかげん体力を消耗し尽したのでホテルに帰る。
最終日は朝ちょいと博多駅近辺をウロウロしただけであとはお土産を買っておしまい。
博多駅から電車ですぐの福岡空港から飛行機で帰る。
そしてblogを書いたところで1日が終わる。