> 私は貴様に聞きたいことがあったから
> わざわざこちらの世界まで来たのだ
>
> へ?
> 僕に聞きたい事?
>
> うむ
> いや…
> いい男が昼間からネコ耳だの萌えだの
> 二次元の女ばかり眺めて…
> 何がそんなに楽しいのかと思ってな?
「豪デレ美少女凪原そら」第1話にかくある。
それに対しての主人公の答えはこうだった。
> あのさ
> 僕モテそうに見える?
(以下略)
何という貧弱な!
何という後ろめたさ!!
貴様は二次元を愛する同志諸君らの風上にもおけぬヤツだ!!!
いいか。
二次元とはそうではない。
少なくとも我々にとっては。
我々は幼少の頃より人知れず訓練を重ねてきた。
我々は精神だけ二次元世界へと行き来するだけの特殊技能を身につけた。
なのに貴様は!
自分自身を全否定するような発言をなぜする!?
世間では、たとえば旅行が趣味の者も多くいよう。
ヤツらは、未だ見ぬ世界遺産、いったこともない異国の街、そういうモノに憧れ、大きな苦労をして現地まで出向く。
その中の1つには、いつかここに永住したいと想いをはせるほど素晴らしいところも見つかることもあるかもしれない。
それはそれで楽しかろう。
しかし!
我々はそうではない。
精神だけ二次元世界へと旅立つ術を身につけている。
そこには何の苦労もない。
我々は、ゲームをし、アニメを見、マンガを読めば、ただのそれだけでダイバージェンス100%の彼方の世界へと旅立てる。
我々だけは二次元から祝福された存在なのだ!
我々は世界を股にかける空間旅行者ではない。
我々は過去や未来へと行ける時間旅行者でもない。
しかし我々は二次元世界へと旅立つことのできる次元旅行者ではある。
我々が卑屈に思うに値する根拠はない。
むしろ我々は一般人からうらやましがられるべき存在である。
そして我々は一般人を哀れむべき存在である。
それを履き違えてはならない。
貴様は忘れてはいるまいか。
なぜ貴様が、リアルワールドを捨て、我々のいるこちら側へと来たのか、その理由をだ。