ふと思うことがあり、新興国株価をチャートで比べてみた。
現地通貨立てのナントカ指数をいちいち円に換算しなおすのもめんどうなので、最初から円換算してある東証か大証のETFの値を拾ってある。
なので若干ずれているかもしれないが、大枠では間違ってはいないはずだ。
各々値段がぜんぜん違うので、直近のピークとなる4月第1週の値で正規化した。
さて。
これで何がわかるか?
ロシアと南アフリカと韓国は挙動がほぼ同じ。
韓国は”自称”先進国であり、当の本人に言わせてみれば新興国株に含めると苦情を言いだす身の程知らずがいるのだが、これを見ればカンペキにごくふつうの新興国にしか見えない。
(ここには先進国のチャートは重ねてないので、この資料だけでは分かりにくいかもしれないが)
ブラジルは2009年の10月にいきなりドカンと値上がりしている。
これはオリンピック誘致による。
これは1年半で食いつぶし、それ以前も最近もロシア, 南アフリカ, 韓国とほぼ同じ挙動になっている。
これはどう解釈できるかというと・・・
証券会社の言っていた
「ブラジルはオリンピックがあって強い内需があるからまだまだ伸びるんです! 今がブラジル株の買い時ですよ!」
という営業トークがカンペキに間違いだったことを示す。
まだ絶対値としては負けていても新興国株の中ではマシなほうならいい訳も立つが、オリンピック誘致決定後から見ればそれも無い。
ただ現時点においては化けの皮がはげた後なので、これから買う分には騙されずにすむチャンスなのかもしれないと思う。
なかでも興味深いのは中国。
リーマンショック直後の底値を既に割ってしまっている。
日本経済新聞だけ読んでいると、これからは中国が世界征服をするかのような別格の扱われかたがなされているが、フタを空けたらそこは惨状が広がっていたという。
チャートだけ見れば、巷でよくいう
「中国の不動産バブルがついに弾けた!」
というニュースはあながち間違いではないように見える。
というか、
「2009年の夏に弾けていた」
というほうが適切かもね。
なぜこうなったのかまではよくわからん。
金融政策にしくじって詰んだ新興国の株価指数はもっと酷いが、中国は外貨準備高世界一でもあり、そんなヘマをしたようには見えないから、なおさら原因がよくわからん。
(あくまでも”現時点では”という但し書きが必要になる時が来るかもしれないが)
いったい株価はどこまで下げるのか?
もし仮にリーマンショック同等の衝撃が来たとしたら、現時点からあと3割下がるところが底値だろうか。
ただ中国に関してはチャートの底が抜けてしまったので、どこまで下がるのか全くわからん。
わたしだったら中国株と韓国株は絶対買わない。