「日本はもうダメだ~!」
・・・という理論は15年くらい前からいつだって存在する。
マスコミはいかに日本がダメダメかをとつとつと説明する。
しかし!
おかしなことに何で日本はもうダメなのかという根本原因はナゼかいつも違うことを言っている。
おもしろそうだから、ここんとこの金融危機でヤツらは何を言っていたかを思い出して書いてみようかと思った。
★ 2007年春ごろ。
「日本はもうダメだ~!
1人あたりGDPでアイスランドなど多くの国にどんどん抜かれていってるじゃないか!
このまま日本はどんどん沈没していくに違いない!」
アイスランドクローナはこの頃がいちばん高く、日本円は安かった。
アイスランド人が外貨で借金して自国通貨に換金して消費していたからだ。
その後、アイスランドはデフォルトした。
3行ある銀行のうち1つは潰れるだろうと予想されていたが、結局3行ともデフォルトしてしまった。
日本でデフォルトした銀行あったっけ?
★ 2007年夏ごろ。
「日本はもうダメだ~!
景気のいいアメリカに比べて日本はいつまでたっても景気が悪い!
このまま日本は永遠に景気が悪いままに違いない!」
けっきょくアメリカの景気が良いように見えたのも不動産バブルによるものだった。
その後、アメリカが大失敗したと誰しもが認めることになる。
ちなみにこの頃は体感でもめっちゃ景気は良かった。
当時でも「景気が悪い」と思った人たちはバランス感覚がおかしい。
そういえば建設関係の法規制で官製不況だとか言ってた気がするが、あれもどこへ行ったのだろうか?
(プチ不動産バブルが自然崩壊する前に叩き潰したという意味では結果的に良かったかもしれん。)
★ 2007年秋ごろ。
「日本はもうダメだ~!
成長著しい韓国ウォンに対して日本円は落ちぶれ続けている!
もうすぐ日本は韓国に追いつかれてしまうに違いない!」
韓国ウォンはこのころ暴落前夜であり、日本円は安かった。
韓国人が外貨で借金して自国通貨に換金して消費していたからだ。
その後、韓国はデフォルト寸前になり、ひところ韓国ウォンは対日本円で半額にまで落ちぶれた。
そして今は
「安い韓国ウォンと戦わないといけないから輸出産業が打撃を受けて日本はもうダメだ」
とか正反対なことを言っている。
鳥なみに脳みその揮発性が高いと言わざるをえませんな(笑)。
ちなみに借金が返せなくなったアイスランドに対して債権国の日本は
「しばらく借金取り立てるの待ってやれよ」
と皆を取り持ってやりアイスランドに感謝された。
ところが韓国人は
「オレたちの借金が増えて返せなくなったのは日本のせいだ! 謝罪と賠償を要求する!」
と、いつも通りのふざけた対応をしていた。
日本も韓国に対して通貨スワップ協定を結び助けてやったが
「日本は韓国を助け渋ったケチなヤツだ」
と言いくさるなど、助かった後になって日本にイヤガラセをしてくることになる。
★ 2007年冬ごろ。
「日本はもうダメだ~!
諸外国は景気が良いおかげで金利がどんどん上がっているのに日本は取り残されたままだ!
日本はこの金利と同じように延々と低成長なままに違いない!」
いまでは金利は日本円よりも米ドルのほうが低くなる日もあるくらいなので完全に予想が外れている。
そもそも景気が良いからじゃなくって通貨防衛やインフレ抑制のために利上げしていたように見たのだが。
デフォルトしたアイスランドクローナやらGDPが大きくマイナスになるのが確実な露ルーブルはたしか今でも金利10%以上なのだが、日本はそれよりもはるかに悪いんでしょうね。
たしかスイスフランもかなり金利低かったような気がするが、スイスは日本の次くらいにもうダメだったんだろうか?
★ 2008年春ごろ。
「日本はもうダメだ~!
原油価格はどんどん高くなり1バレル200ドルを超えるに違いない!
時価総額で東電の何倍もあるロシアのガスプロムが東電を買収する日がきっとくるぞ!」
ロシア株や原油価格はこの頃がいちばん高かった。
ロシア株は5分の1にまで下がり、そして未だに経済回復の糸口さえ見つかっておらず、パフォーマンスはかなり悪い。
それに単位GDPあたりの原油消費量でいえば日本はかなりマシなほうだ。
ちなみに韓国は、1人あたりの原油消費量は日本よりも大きく、単位GDPあたりの原油消費量は中国よりも大きいという、原油高に全く耐性のない経済になっている。
原油高だとどちらがもうダメかは言うまでも無かろう。
そういうところをさしおいて日本はもうダメだとか言うのはなぜ?
ちなみに外資が公益企業を買収することはできないよ。
★ 2008年秋ごろ。
「日本はもうダメだ~!
リーマンショックで日本円はすごい勢いで高くなってしまった!
輸出ドライブ型の日本経済は競争力を失っていずれ破滅に向かうに違いない!」
世界経済がおかしくなると、外貨建て短期債務の多い韓国のようなヤバいヤツにはカネ貸したくないので皆が安全な通貨へ引き揚げる。
世間的には日本円は米ドル以上に安全な通貨だと思われたのだ。
というか、2007年ごろは円安でドル換算GDPが低いからって日本はもうダメだ理論を展開してたような気がするが・・・?
★ 2009年春ごろ。
「日本はもうダメだ~!
GDPは先進国中最悪の水準だ!
日本はサブプライム問題を起こしたアメリカよりダメダメに違いない!」
アジアはもっと悪かったんだけど。
その3ヶ月後、日本は先進国中で最もGDPの回復が良かったという数字を出したのだが。
★ 2009年夏ごろ。
「日本はもうダメだ~!
中国などアジアと比べても株価や景気の回復が悪すぎる!
日本はこのまま景気回復の足がかりを失って景気が悪いままの状態が続くに違いない!」
このまえロシア経済あんなに持ち上げてたのはどこへやら?。
3ヶ月前のアジアのGDPのマイナス具合に全く触れていないのはなぜに?
それに他の先進国はGDPプラス転換できなかったのだが、そのことには全く触れられてもいないし。
EUは東欧が足ひっぱって日本より悪かろうと思われているが、そのことにも全く触れられていない。
★ 現在
「日本はもうダメだ~!
財政出動ばっかりで財政は悪くなる一方、改善の兆しは全く見えない!
いつか日本国政府はアイスランドのように破綻するに違いない!」
このまえアイスランドあんなに持ち上げてたのはどこへやら(笑)?。
たしかに外貨建て債務がたくさんある政府だったら破綻懸念が大いにある。
しかし日本国政府は日本円での債務だ。
どうしても困ったら1万円札を刷りまくればいいから絶対に破綻はしない。
(これは民間が政府の借金を肩代わりしているのと同じことなんだが、政府が破綻するよりはるかにましだ。)
さて。
いまのところ日本はもうダメだ理論はものの見事に全部外れている。
案外ダイジョウブなもんなんだね。
・・・という理論は15年くらい前からいつだって存在する。
マスコミはいかに日本がダメダメかをとつとつと説明する。
しかし!
おかしなことに何で日本はもうダメなのかという根本原因はナゼかいつも違うことを言っている。
おもしろそうだから、ここんとこの金融危機でヤツらは何を言っていたかを思い出して書いてみようかと思った。
★ 2007年春ごろ。
「日本はもうダメだ~!
1人あたりGDPでアイスランドなど多くの国にどんどん抜かれていってるじゃないか!
このまま日本はどんどん沈没していくに違いない!」
アイスランドクローナはこの頃がいちばん高く、日本円は安かった。
アイスランド人が外貨で借金して自国通貨に換金して消費していたからだ。
その後、アイスランドはデフォルトした。
3行ある銀行のうち1つは潰れるだろうと予想されていたが、結局3行ともデフォルトしてしまった。
日本でデフォルトした銀行あったっけ?
★ 2007年夏ごろ。
「日本はもうダメだ~!
景気のいいアメリカに比べて日本はいつまでたっても景気が悪い!
このまま日本は永遠に景気が悪いままに違いない!」
けっきょくアメリカの景気が良いように見えたのも不動産バブルによるものだった。
その後、アメリカが大失敗したと誰しもが認めることになる。
ちなみにこの頃は体感でもめっちゃ景気は良かった。
当時でも「景気が悪い」と思った人たちはバランス感覚がおかしい。
そういえば建設関係の法規制で官製不況だとか言ってた気がするが、あれもどこへ行ったのだろうか?
(プチ不動産バブルが自然崩壊する前に叩き潰したという意味では結果的に良かったかもしれん。)
★ 2007年秋ごろ。
「日本はもうダメだ~!
成長著しい韓国ウォンに対して日本円は落ちぶれ続けている!
もうすぐ日本は韓国に追いつかれてしまうに違いない!」
韓国ウォンはこのころ暴落前夜であり、日本円は安かった。
韓国人が外貨で借金して自国通貨に換金して消費していたからだ。
その後、韓国はデフォルト寸前になり、ひところ韓国ウォンは対日本円で半額にまで落ちぶれた。
そして今は
「安い韓国ウォンと戦わないといけないから輸出産業が打撃を受けて日本はもうダメだ」
とか正反対なことを言っている。
鳥なみに脳みその揮発性が高いと言わざるをえませんな(笑)。
ちなみに借金が返せなくなったアイスランドに対して債権国の日本は
「しばらく借金取り立てるの待ってやれよ」
と皆を取り持ってやりアイスランドに感謝された。
ところが韓国人は
「オレたちの借金が増えて返せなくなったのは日本のせいだ! 謝罪と賠償を要求する!」
と、いつも通りのふざけた対応をしていた。
日本も韓国に対して通貨スワップ協定を結び助けてやったが
「日本は韓国を助け渋ったケチなヤツだ」
と言いくさるなど、助かった後になって日本にイヤガラセをしてくることになる。
★ 2007年冬ごろ。
「日本はもうダメだ~!
諸外国は景気が良いおかげで金利がどんどん上がっているのに日本は取り残されたままだ!
日本はこの金利と同じように延々と低成長なままに違いない!」
いまでは金利は日本円よりも米ドルのほうが低くなる日もあるくらいなので完全に予想が外れている。
そもそも景気が良いからじゃなくって通貨防衛やインフレ抑制のために利上げしていたように見たのだが。
デフォルトしたアイスランドクローナやらGDPが大きくマイナスになるのが確実な露ルーブルはたしか今でも金利10%以上なのだが、日本はそれよりもはるかに悪いんでしょうね。
たしかスイスフランもかなり金利低かったような気がするが、スイスは日本の次くらいにもうダメだったんだろうか?
★ 2008年春ごろ。
「日本はもうダメだ~!
原油価格はどんどん高くなり1バレル200ドルを超えるに違いない!
時価総額で東電の何倍もあるロシアのガスプロムが東電を買収する日がきっとくるぞ!」
ロシア株や原油価格はこの頃がいちばん高かった。
ロシア株は5分の1にまで下がり、そして未だに経済回復の糸口さえ見つかっておらず、パフォーマンスはかなり悪い。
それに単位GDPあたりの原油消費量でいえば日本はかなりマシなほうだ。
ちなみに韓国は、1人あたりの原油消費量は日本よりも大きく、単位GDPあたりの原油消費量は中国よりも大きいという、原油高に全く耐性のない経済になっている。
原油高だとどちらがもうダメかは言うまでも無かろう。
そういうところをさしおいて日本はもうダメだとか言うのはなぜ?
ちなみに外資が公益企業を買収することはできないよ。
★ 2008年秋ごろ。
「日本はもうダメだ~!
リーマンショックで日本円はすごい勢いで高くなってしまった!
輸出ドライブ型の日本経済は競争力を失っていずれ破滅に向かうに違いない!」
世界経済がおかしくなると、外貨建て短期債務の多い韓国のようなヤバいヤツにはカネ貸したくないので皆が安全な通貨へ引き揚げる。
世間的には日本円は米ドル以上に安全な通貨だと思われたのだ。
というか、2007年ごろは円安でドル換算GDPが低いからって日本はもうダメだ理論を展開してたような気がするが・・・?
★ 2009年春ごろ。
「日本はもうダメだ~!
GDPは先進国中最悪の水準だ!
日本はサブプライム問題を起こしたアメリカよりダメダメに違いない!」
アジアはもっと悪かったんだけど。
その3ヶ月後、日本は先進国中で最もGDPの回復が良かったという数字を出したのだが。
★ 2009年夏ごろ。
「日本はもうダメだ~!
中国などアジアと比べても株価や景気の回復が悪すぎる!
日本はこのまま景気回復の足がかりを失って景気が悪いままの状態が続くに違いない!」
このまえロシア経済あんなに持ち上げてたのはどこへやら?。
3ヶ月前のアジアのGDPのマイナス具合に全く触れていないのはなぜに?
それに他の先進国はGDPプラス転換できなかったのだが、そのことには全く触れられてもいないし。
EUは東欧が足ひっぱって日本より悪かろうと思われているが、そのことにも全く触れられていない。
★ 現在
「日本はもうダメだ~!
財政出動ばっかりで財政は悪くなる一方、改善の兆しは全く見えない!
いつか日本国政府はアイスランドのように破綻するに違いない!」
このまえアイスランドあんなに持ち上げてたのはどこへやら(笑)?。
たしかに外貨建て債務がたくさんある政府だったら破綻懸念が大いにある。
しかし日本国政府は日本円での債務だ。
どうしても困ったら1万円札を刷りまくればいいから絶対に破綻はしない。
(これは民間が政府の借金を肩代わりしているのと同じことなんだが、政府が破綻するよりはるかにましだ。)
さて。
いまのところ日本はもうダメだ理論はものの見事に全部外れている。
案外ダイジョウブなもんなんだね。