いい写真がない…。
ブログにアップしようと写真を撮るのだけれど、役者の皆さんの集中力を切らしてはいけないと「超微音カメラ」というアプリをダウンロードした私は、静かに彼女らの写真を撮る。
彼女らは写真を撮られた事に気付かない。
気付かない彼女らの写真は無防備なものしかないのだ。
そして無防備な様子がツイートされている事に気付いた彼女らは後から驚くそうだ。
「また、撮られていた…」
その言葉でようやく自覚したけれど、気遣いのつもりで私がやっていたことはまるで隠し撮りじゃないか。
……慎みます。
稽古も大詰め。はやる気持ちを抑えてと思うけれどどうしても焦ってしまう。
4人の出演者で芝居を作れることはリスクも大きいけれど、とても贅沢な事だと思う。だから出演者にもっとうまくなって欲しいし、私ももっと上手くなりたいし、もっといい作品にしたい。
どうすれば……なんて考えていたら昨日、稽古場の椅子から落ちて突き指をした。皆がギャッと悲鳴を上げた。今日は手をグーに握ることもままならない。
私がコントロールしなければいけないのは、まず自分のことかもしれない。