元サラリーマンの植物ウォッチング第6弾。写真はクリックすると大きくなります。
多摩ニュータウン植物記Part6
シロオニタケ・1~高尾山3号路
高尾山"3号路”で見掛けた純白のキノコ。傘にも柄にもゴツゴツとした突起がある。これはおそらく「シロオニタケ(白鬼茸)」だろう。テングタケ科テングタケ属で傘の直径は4~5センチ。見るからに毒がありそうだが、誤食すると下痢や嘔吐を引き起こすようだ。最近キノコの誤食のニュースを良く耳にする。今夏の猛暑でキノコの生育環境にも影響が出ており、普段食用のキノコが出る場所に毒キノコが発生しているようだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )
ハナオチバタケ
長沼公園"長泉寺尾根”に生えている「ハナオチバタケ(花落葉茸)」。キシメジ科ホウライタケ属のキノコで秋に広葉樹の落ち葉などに発生する。傘の直径は1センチほどで背丈は3~5センチ。色は褐色型と紅色型があり当地では褐色型しか見ていない。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )
フクロツルタケ
南高尾"三沢峠”付近の山道で見掛けた白いキノコ。鍔が無くシロツルタケとも思ったが傘の表面に細かい鱗片があるのでこれはテングタケ科テングタケ属の「フクロツルタケ(袋鶴茸)」としておこう。傘の直径は5センチほどで柄にはささくれがありの基部には袋状の壺がある。誤食すると死に至るほどの毒があるようだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )
ベニイグチ
高尾山"3号路”の斜面で見つけた「ベニイグチ(紅猪口)」。オニイグチ科(イグチ科)ベニイグチ属の大型のキノコで夏から秋にかけてブナ科の広葉樹林やアカマツなどが混生する林内に発生する。傘の直径は7~9センチ。美しいワインレッドの傘で柄には網目模様がある。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )
タマゴタケ・1~蛇滝道
高尾山"蛇滝道”に生えている「タマゴタケ(卵茸)」。テングタケ科テングタケ属のキノコで毒々しい色をしているが食べられる。味はあまりないが和え物では少し歯応えのある食感が楽しめる。この日は高尾山口から登りをリフトでショートカットしたが、途中でリフトから2~3メートル下にタマゴタケがいくつか見られた。また"3号路”でも見ていて今年はタマゴタケが大豊作のようだ。写真の手前は頭を出したばかりで後方は成長した姿。
コメント ( 14 ) | Trackback ( )
ツクツクボウシタケ・4~高尾山3号路
高尾山"3号路”で見つけた「ツクツクボウシタケ(ツクツクボウシタケ(つくつく法師茸)」。バッカクキン(麦角菌)科イサリア属の“冬虫夏草”でその名の通りツクツクボウシの幼虫に寄生する。2年前に当地の"いせまいり公園”や"大塚西公園”で見ており、ここで見た瞬間にツクツクボウシタケだとわかった。写真の一番長いもので長さは1.5センチほど。
冬虫夏草には完全型と不完全型があり、完全型は有性生殖を行うため胞子は子嚢と呼ばれる袋に入っておりこの子嚢が更に子嚢果(子嚢殻または被子器)の中にしまわれている。そのため完全型の冬虫夏草のキノコの部分(ストローマもしくは子座)を拡大すると粒々が見える。一方、不完全型は無性生殖を行っておりキノコの部分(シンネマ)の先端は粒々ではなく粉状の分生子と呼ばれる胞子が付いている。
冬虫夏草には完全型と不完全型があり、完全型は有性生殖を行うため胞子は子嚢と呼ばれる袋に入っておりこの子嚢が更に子嚢果(子嚢殻または被子器)の中にしまわれている。そのため完全型の冬虫夏草のキノコの部分(ストローマもしくは子座)を拡大すると粒々が見える。一方、不完全型は無性生殖を行っておりキノコの部分(シンネマ)の先端は粒々ではなく粉状の分生子と呼ばれる胞子が付いている。
コメント ( 6 ) | Trackback ( )
タマツノホコリ・2~小仏城山
奥高尾“小仏城山”付近の林内の朽ち木に発生している「タマツノホコリ(玉角埃)」。ツノホコリ科ツノホコリ属の変形菌で球体の担子体の直径は2~3ミリ。表面はハチの巣状になり周りの担子体と結合している。
変形菌は落ち葉や倒木に発生する微生物で一生のうちに様々な形に変化する。粘菌とも呼ばれるが、粘菌は変形菌以外に細胞性粘菌、原生粘菌と呼ばれるグループを含めた総称になる。粘菌は18世紀にリンネによって菌類と共に植物に分類されたが、19世紀にはヘッケルが唱えた三界説で、植物界でも動物界でもない原生生物界に位置付けられた。近年になってDNA解析によってアメーバ動物(Amoebozoa)という新たなグループに分類されている。
NHK朝ドラ『らんまん』で東京大学植物学教室で学ぶ藤丸次郎君が“変形菌”についての論文を発表するシーンがあったが、実は藤丸次郎君のモデルは実在した菌類学者の田中延次郎氏(旧姓:市川延次郎氏)になる。田中氏は在学中に牧野富太郎と共に『植物学雑誌』発刊を提唱し自らハツタケなどのキノコの論文を記載している。その後、変形菌の名前を使った日本最初の論文を発表した。
変形菌は落ち葉や倒木に発生する微生物で一生のうちに様々な形に変化する。粘菌とも呼ばれるが、粘菌は変形菌以外に細胞性粘菌、原生粘菌と呼ばれるグループを含めた総称になる。粘菌は18世紀にリンネによって菌類と共に植物に分類されたが、19世紀にはヘッケルが唱えた三界説で、植物界でも動物界でもない原生生物界に位置付けられた。近年になってDNA解析によってアメーバ動物(Amoebozoa)という新たなグループに分類されている。
NHK朝ドラ『らんまん』で東京大学植物学教室で学ぶ藤丸次郎君が“変形菌”についての論文を発表するシーンがあったが、実は藤丸次郎君のモデルは実在した菌類学者の田中延次郎氏(旧姓:市川延次郎氏)になる。田中氏は在学中に牧野富太郎と共に『植物学雑誌』発刊を提唱し自らハツタケなどのキノコの論文を記載している。その後、変形菌の名前を使った日本最初の論文を発表した。
コメント ( 4 ) | Trackback ( )
« 前ページ | 次ページ » |