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ノラニンジン

 東京都立大学キャンパスの空き地に生育している「ノラニンジン(野良人参)」。セリ科ニンジン属の多年草で草丈は50~60センチ。6~7月に茎頂に複散形花序を出し純白の小花を多数咲かせる。ノラニンジンは栽培種のニンジンが野生化したものとも、ニンジンの原種とも考えられている。19世紀にフランスの農学者ヴィルモランがノラニンジンを7年かけて根の太い食用人参に改良したという記述があり、そうであればニンジン→ノラニンジン→ニンジンというサイクルが成立する。
 さてここではノラニンジンが20株ほどあるがそのうち花序の中央に写真のような赤い花があるものが数株ある。この赤花が何なのか植物学者が150年以上も議論を続けたようだが、近年、この花は白一色の花に止まっている昆虫のように見せてここに蜜があると他の昆虫に知らせるサインではないかという説が有力のようだ。
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フイリゲンジスミレ・1~閉鎖花

 拙庭の端に棲みついている「フイリゲンジスミレ(斑入り源氏菫)」。スミレ科スミレ属の一年草もしくは多年草で10年以上前に植えたもの。その後、見えなくなった年もあったが、小さな葉の個体をいくつか住み易そうなやや日陰に移植したところ葉を大きく拡げてきた。春に花を咲かせた後はせっせと写真の閉鎖花を作り果実を散布している。フイリゲンジスミレは中国東北部やシベリア原産で日本には園芸種として入りその後野生化している。
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オオバジャノヒゲ

 高尾山系で良く見られる「オオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭)」。キジカクシ科(←スズラン科・ユリ科)ジャノヒゲ属の多年草でジャノヒゲに比べ葉が大きいことで名付けられている。花期は6~8月で根出葉の間から長さ20~25センチの花茎を伸ばし直径1センチほどの小花を穂状に付ける。本州~九州に分布する日本固有種で山地のやや日陰に生育する。
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