先日掲載した拙庭の「セツブンソウ(節分草)」の帯化現象だが来年も出現するとは思えないのでこの株をしっかり観察しておこう。写真は2花しか写っていないがこの花の反対側にもうひとつ小さな花が咲いている。繰り返しになるが“帯化”とは、本来は植物の成長は茎頂にある“成長点”が起点となるが稀に頂端組織に異常が起こり“点”が“線”状に変化してそこから複数の成長が現れる現象をいう。この株の横や後方には通常の株が見えるがその花茎の太さはせいぜい2ミリほどだが、帯化した株の花茎は4~5ミリある。
陵南公園分園のサクラに寄生している「ヤドリギ(宿木)」。ビャクダン科(←マツグミ科)ヤドリギ属の常緑低木で北海道~九州の山野に分布している。雌雄異株で3~4月に枝先の葉腋に小さな花を咲かせ果実は秋に稔る。果実は直径8~9ミリの液果で表面には褐色の斑点がある。ヤドリギの果実には粘着物質に包まれた種子があり、この果実を好むヒレンジャクなどが果肉を食べて排泄する際に消化されなかった種子がそのまま出て他の樹木に付着して発芽する。
ヒノキ科(←スギ科)アケボノスギ属の「アケボノスギ(曙杉)」。中国原産の落葉高木で古来の化石により日本を含む北半球に広く分布しその後絶滅したと考えられていたが、1946年に中国四川省で発見され現存しているのがわかった。一般的には「メタセコイア(Metasequoia)」と呼ばれている。雌雄同株で早春に雌雄の花を咲かせ果実は晩秋に稔る。果実は直径2センチほどの球果で20~30個の果鱗があり熟すと開いて種子を零す。