小学校一年生ぐらいの男の子と、その弟を描いています。
「もっかい」というのは、「もう一回」がうまく言えない弟の口癖です。
何か気に入ったことがあると、「もっかい」と言って、せがむのです。
そんな弟をうっとうしくも思いながら、絵本(「三匹のやぎのがらがらどん」です)を読んでやったり、おかしな顔をしたりして、主人公は可愛がっています。
幼い兄弟の愛情が、自然な形で描かれています。
途中に挿入されているファンタジックなクモとの交流も、効果的に使われています。
小学校一年生ぐらいの男の子と、その弟を描いています。
「もっかい」というのは、「もう一回」がうまく言えない弟の口癖です。
何か気に入ったことがあると、「もっかい」と言って、せがむのです。
そんな弟をうっとうしくも思いながら、絵本(「三匹のやぎのがらがらどん」です)を読んでやったり、おかしな顔をしたりして、主人公は可愛がっています。
幼い兄弟の愛情が、自然な形で描かれています。
途中に挿入されているファンタジックなクモとの交流も、効果的に使われています。
直木賞も取った著者の人気シリーズ(関連する記事を参照してください)の一作です。
これも完全な勧善懲悪ストーリー(かなり単純な法廷闘争によるものです)なので、著者のファンは安心して読めます。
ただし、露骨な連作化の伏線(主人公の会社の経理部長が会社を辞めて農家を継ぐことになる、主人公が救済した会社の社長がかつて職を追われた大会社に復讐するなど)が最後まで回収されないので、著者のファン(出来不出来に関係なく本を買う人)以外の読者には、かなり興ざめです。