2013年公開のインド映画です。
偶然、違う人にお弁当が配達(インドのムンバイでは、家庭から職場へお弁当を配達人に届けさせるシステムがあるようです)されたことによる、初老の男と若い主婦の淡い恋愛(主に弁当箱に入れた手紙のやりとりによるものです)を描いています。
男はかなり前に妻を亡くして孤独ですし、近々仕事も早期退職する予定です。
主婦は、仕事人間の夫(どうやら浮気をしているようです)に相手にされずに孤独です。
孤独な同士が引かれ会うのですが、初めて会う時に男が勇気がでずに見送ってしまいます。
彼女が若くて綺麗なのに比較して、自分が老いていることを自覚してしまったからです。
男に会えないことに絶望した主婦は、今の生活を捨てて娘とブータン(物価が安く幸福度が高いことはインドでも有名なようです)へ移住することを決意します。
男は、ようやく勇気を振り絞って、弁当配達システムのルートを遡って彼女を探します。
映画は、はっきりした結末を見せないままで、そこで終わります。
現代の日本人の感覚ではなんとももどかしいラストなのですが、現在のインドで男女関係を描くのはこれが限界なのかも知れません。
男は