うつや不安などに有効な治療法(薬物療法と同等またはそれ以上に有効で、薬物療法との併用も可能)である認知療法(最近使われているこの言い方は認知症の治療法だと勘違いされるので、本来の「認知行動療法」を使う方が好ましいと思われます)を、この分野の日本における第一人者である筆者が、やさしく解説しています。
認知療法が何かから始まって、活動記録表、問題リスト、問題解決技法、注意転換法、腹式呼吸、漸進的筋弛緩法、アサーション、コラム法、スキーマなどの、有効なツールや概念が紹介されています。
特に、コラム法と問題解決技法は、患者だけでなく一般の人にも有効なツールなので、身に着けると確実に生活の質を改善できます。
これらを身に着けるには、同じ筆者の「こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳」(その記事を参照してください)の方が使い易いでしょう。
ただし、問題解決技法とコラム法を結びつけるために、「こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳」(2003年発行)の「七つのコラム」に対して、「はじめての認知療法」(2011年発行)の「コラム法」は、八番目のコラム(「残された課題」)が追加されていて、改善されています。