世界で初めてサーカスを作った実在の興行師の半生を、ミュージカル仕立てで描いています。
フリークを集めた見世物として出発したサーカスを舞台に、人と違うところを持つマイノリティの人たちも平等であることを歌い上げていて感動的です。
おそらく実際のこの男は、そんなきれいごとではなく、単なる金儲けのためにサーカスを始めたのかもしれませんが、それを「すべての人が平等である」という今日的なテーマとより普遍的な「家族愛」をうまく結びつけていることがこの映画の成功の要因のように思います。
同じコンビが曲を書いてアカデミー賞を取った「ラ・ラ・ランド」(その記事を参照してください)よりも、歌もダンスも格段に良く、特に集団によるダンス・パフォーマンスはキレキレでかっこいいです。
ズンバ(ダンス・エクササイズの一種)・フリークの私としては、一緒に踊りだしたくなります。
セリフや普通の演技だとこうは簡単に行かないようなストーリーでも、歌とダンスで演じられると妙に説得させられてしまいます。
しかも、主役のヒュー・ジャックマンを初めとして芸達者がそろっているので、その完成度は非常に高いです。
それにしても、アメリカ映画は、こうしたエンターテインメント作品でも、今日的なメッセージ(この映画では、マイノリティの権利を訴えることでアンチ・トランプのメッセージが隠れています)を忍び込ませるのがうまいです。
グレイテスト・ショーマン(サウンドトラック) | |
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