1952年公開のアメリカ映画です。
こうした大スペクタクル映画を得意とする巨匠セシル・B・デミル監督が、実際に世界最大のサーカスであるリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスを舞台に、リチャード・バートン、ジェームス・スチュワートなどのオールスター・キャストで描いてアカデミー作品賞を受賞しました。
主人公のサーカスの責任者を中心に、サーカスの花形の男女の空中ブランコ乗りなどの人間模様を描いた人間ドラマは、良くあるパターンの恋愛と仕事の両立の難しさや三角関係にすぎませんが、随所で紹介される実際のサーカスの出し物は、そのスケールも、芸のレベルの高さも、今では再現できないものばかりなので記録としても貴重です。
もちろん、70年近く前のことですから、猛獣(ライオン、トラ、ゾウなど、ものすごい種類と数です)や人間(美女、大男、小人、巨漢、ピエロなど)の見世物小屋的な雰囲気もあるのですが、なにしろスタッフも含めると1400人以上の規模なので、その迫力は一見の価値があります。
そういった意味では、グレイテスト・ショーマン(その記事を参照してください)の世界を、100倍か、1000倍にスケールアップしたものと考えると、近いかもしれません。
また、当時の大スター(ボブ・ホープやビング・クロスビーなど)がチョイ役や観客として出演しているので、それを探しても楽しいかもしれません。