ごく普通の中一の男の子が、隣の席の美人でお姉さんキャラの女の子にからかわれて、過剰に反応する姿を描いたラブコメディです。
この年代の男の子と女の子の精神年齢の違い(男の子はガキのままですが、女の子はすでに一人前の女性です)を巧みに生かして、何とか逆にからかおうとして空回りを続ける男の子と、それをやさしくリードする女の子の、両方のかわいらしさが良く描けています。
二人の立ち位置を象徴するように、女の子は相手を「西片」と呼び捨てにしているのですが、男の子は相手を「高木さん」としか呼べません。
今どきこんなほのぼのしたタッチのアニメが人気がある(二期目も、三期目も製作されました。二期目に関しては、その記事を参照してください。)のは、背伸びをしつつも、実はこんな初恋にあこがれている男の子と女の子が今でも多数派だからなのでしょう。
現代の児童文学ではほとんど絶滅している普通の男の子を主人公にしても、ユーモアと機智を発揮すれば、十分読者を獲得できることをこの作品は証明しています。
それにしても、かわいくて頭も性格もいい高木さんに、こんなに好意を持たれている西片はなんとラッキーな奴なのでしょう。
最終回になって初めて、入学式の時に、高木さんのハンカチを西片が拾って、職員室に届けてあげた(そのために西片は遅刻してしまいます)のがきっかけだったことが明かされます。
また、ずっと気づかなかったニブチンの西片も、ようやく高木さんの好意に気づいて、ぎこちないながら自分の気持ちも伝えられて、視聴者は一安心できました。
からかい上手の高木さん9 OVA付き特別版(特品) | |
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