中秋の名月。
ほんの少し満ちていない月だからこそ、侘び寂びを感じるのでしょうか。
少し湿気を帯びた空に浮かぶ今宵の月は、どこか儚げで、でも、夏の疲れを癒すような優しさを感じます。
丸といえば、我が家のバラにも...
見事に切り取られたものや、
左右シンメトリーに切り取ったものなど...
むむ、こんな凄技を披露するものは一体?と思っていたら、
すぐ近くで、蠅の羽音に似た大きな音が聞こえてきました。
その正体は...
大きさとしては、ミツバチくらいでしょうか。
しかし、個体の色はグレー。
訝しく見ていると、瞬く間にバラの葉をサーっと、まるでロータリーカッターのように
切り取って、飛び去っていってしまいました。
ハキリバチ。
過去に、何度か切り取られた葉は見たことがありましたが、目の前でその技を見たのは初めてです。
あまりの凄技に、追い払うでもなく、見惚れてしまったのは、ロザリアン(と、格好良く言ってみます)として失格でしょうか...
そんな私を慰めるかのように、つるバラ・アメリカが咲いています。
秋色は、ほんのりサーモンピンクの柔らかい色合いです。
そして、ため息をつきながらバラを眺めるその傍で、
忙しなくハキリバチが行ったり来たりを繰り返していました。