【第8章】
(12)対偶を利用した証明
命題と対偶の真偽が一致するので、対偶が真であることを示すことで、元の命題が真であることを示す。(対偶証明法)
例)「abが奇数⇒a,bともに奇数」
(証明)
対偶を考える。
¬(A∩B)=¬A∪¬B
対偶は
「a,b少なくとも一方が偶数⇒abは偶数」
a=2nのとき、ab=2nbで偶数
b=2mのとき、ab=2maで偶数
よって、対偶が真
したがって、元の命題も真
(証明終)
直接証明しぬくい命題も、その対偶証明法で証明することができる。
例)n^2が6の倍数⇒nは6の倍数
(証明)
対偶は
「nが6の倍数でない⇒n^2は6の倍数でない」
nが6の倍数でない
⇒nの素因数分解を考えてと、
n=(2^a)×(3^b)×mとすると、a,b少なくとも一方は0
n^2=(2^(2a))×(3^(2b))×m^2
2a,2bの少なく一方は0
n^2は6の倍数でない
対偶が真だから、元の命題は真
(証明終)