「ら」が抜けてる
や! そいつはめちゃめちゃ早くないか?
だってアンコールワットで懲りたから。つか、アンコールトムをぜんぶ足で歩くひとなんていないから
ケ、ヘタレめ
なんとでも。つか、クマルが用事あるのは宇宙の中心、つまり須弥山(天上世界)だけだから もう戦いのレリーフとか、どうでもいいから
ガイドブック持ってったんだろ。書いてあるぞ。そこはヒンドゥーの御神体を安置する場所で…
そーゆーの興味ないから
ぬわんだとコラ!
おいコラ、ちょっと待て! なんの説明もなしか!? その顔が観音さまだとかなんとか説明せんかい!
え、そこがそうなの?
や、ぜんぜんわからん
ぜんぜん…
C「だ・か・ら! いってることがぜんぜんわかんね!ってば」
クマル「しょうがねえなぁ。あたまのわるいネコのために説明してやるか」
C「なんだと!?」
クマル「その仏像があるところが中央祠堂なんだけど、そこでお祈りさせてもらったわけさ。したら、クマルのあたまから、宇宙に向かってスコーン! って感じで抜けたのね」
C「なにが抜けたって?」
クマル「それがうまく説明できないから写真と図で表してんじゃないの」
C「具体的にいえないのか?」
クマル「だからクマルと宇宙が繋がったような感じ!」
C「そいつは涅槃に達したってことか!?」
クマル「その証拠に中央祠堂の真上にれいの虹がかかってるべさ」
C「偶然だろ?」
クマル「今度から師匠と呼ぶがよかろう」
C「なんでやねん」
つづく
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