What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

田中 啓文 『獅子真鍮の虫 氷見 緋太郎の事件簿』

2012年12月10日 16時15分35秒 | 
 次男の高校の図書館の新刊紹介を読んでいたら、田中 啓文さんのお名前が目に留まりました。牧野 修さんと『郭公の盤』を書いた人だ~(叫)と言う事は、グロドロホラー?なのかなァと思い、次男に借りれたら借りてね~くらいの気持ちで頼んだら、次の日すぐに借りてきてくれちゃった。 それにくわえて、「○○高校様 田中 啓文」とサインの入った本でビックリ!何故に??と思ったんですが、次男が面倒くさがらずに司書の先生に聞いてくれることを祈ってます・・・こっちは忘れられそう。


○ 田中 啓文 『獅子真鍮の虫』 (東京創元社)

 予想とは真逆の、お洒落で含蓄のある、素敵なミステリでした。主人公がサックス奏者という設定で、次々に巻き込まれる音楽に関する事件を解決していく短編が七話(それぞれタイトルが秀逸)収録されているのですが、一話終わるごとに、作家さんおススメの名盤紹介のページがあります。これは作家さんご本人が相当お好きなんだろうなァと略歴を調べてみたら、テナーサックス奏者なんですね。

ジャスが好きでジャズミステリを書く、落語好きで創作落語を書く、ホラーが好きで書く、SFが好きで書く、という創作経歴を読んで、あ~、なんだか愉快な人なんだということは判りました(笑)

これはシリーズ三作目なんですが、一作目から読んでみようと思う、肩の凝らない、そして常に音楽の聴こえてくる素敵なミステリでした。


・東京創元社の作者紹介から引用

田中啓文(たなか・ひろふみ)

 1962年大阪生まれ。神戸大学卒。93年「落下する緑」を『本格推理』に投稿し入選。編者の鮎川哲也に絶賛される。同年長編『凶の剣士』(刊行時に『背徳のレクイエム』と改題)が第2回ファンタジーロマン大賞に入賞する。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」が第33回星雲賞日本短編部門を受賞。ミステリ、SF、ファンタジーと様々なジャンルで活躍。近著は、『ハナシをノベル!! 花見の巻』(共著)、『蠅の王』『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』『落下する緑』など。


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