銀賞作品は、先月号の「本の雑誌」で紹介されていたんですが、怖い。『新耳袋 リターンズ』と同じくらい、怖い。
銅賞作品は、本好きの心をくすぐるファンタジーロマンのようなので、読みたい一冊です。
HPをご覧になって頂きたいんですが、作品につけられたPOPがとても素敵。思いのままに書き殴りました!というモノから、イラストを使ったモノから、書店員さんたちのセンスが伺えて、購買意欲をそそられるものばかりです。
★「丸善&ジュンク堂公式HP / 2012年書店員が選ぶこの一冊 ”今年驚いた!一冊”」
( http://www.junkudo.co.jp/odoroita2012.html?topbanner03# )より引用
今年も、日本全国の丸善・ジュンク堂の書店員に、MY BESTを選んでもらいました。
テーマは「今年驚いた!本」です。主人公の生き方にびっくり、テーマにびっくり、タイトルにびっくり、売れ方にびっくり、出版にびっくり……何でもありです。一般には知られていなくても、この1年間に、これほどたくさんの「驚き」が本の世界には出現していたことに、改めて驚かされます。力作POPの数々をご覧ください。
>BEST OF 驚いた本
金賞 ダニエル・ドレイズナー 『ゾンビ襲来』 (白水社)
銀賞 金川 英雄 『現代語訳 呉 秀三・樫田 五郎 精神病患者 私宅監置の実況 』 (医学書院)
銅賞 小田 雅久二 『本にだって雄と雌があります』 (新潮社)
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『ゾンビ襲来』を密林で調べたら、もう「まえがき」だけでも面白いわ~!
これは頭悪い私でも、ちょっと読むのに挑戦したくなってきました。図書館に入るかな?
>密林より内容紹介を引用
十五年前、色々な州をまわるドライブの途中で、私はグレイスランド〔エルヴィス・プレスリーの旧居〕に立ち寄った。私が参加したツアーがジャングル・ルーム〔レコーディング・スタジオとして使われた部屋〕に着くまでの間に、エルヴィス・プレスリーの邸宅を歩き回る三十数人の人びとは、二つのグループに分類された。第一のグループは、まったくもって完全にエルヴィスに身も心も捧げた真剣な人びとだった。彼らはハードコアなファンであり、グレイスランドは、彼らにとってのメッカであり、エルサレムであり、そしてローマであったのだ。その多くは、彼らのキングが今でもこの地上を歩き回っているのだと確信しているようだった。彼らはジャンプスーツのコレクションを目にすると、その壮麗さに目眩をおぼえながら、息を呑んだ。
第二のグループは、グレイスランドにいることを等しく喜んではいたが、それは第一のグループとは別の理由によってだった。この人たちは、エルヴィスにまつわる諸々のキッチュさを楽しんでいたのだ。彼らにとって、緑色のモジャモジャのカーペットや鏡張りの壁などの美学を保存した邸宅は、変チクリンで野暮ったいものだった。同じくジャンプスーツのコレクションを目にした時、彼らはあまりの馬鹿馬鹿しさに目眩をおぼえて、息を呑んだのだった。
歩き回っているうちに、われらがツアー・ガイドの、真のプロフェッショナル精神が私の心を打った。その職務は容易なものではなかった。彼女は、熱烈な信者たちの全員に対してエルヴィスに関する正確な知識を提供しなければならない。それと同時に、彼女は、残りの人びとに対しては、このツアーの滑稽さを認めなければならなかったのだ。
表情の微妙な変化と声のトーンのわずかな調節によって、われらがガイドは、彼女の職務を見事に遂行した。いかなる点でも、彼女は信者たちの目にエルヴィスを蔑ろにするようには映らなかった。私は、今日、グレイスランドから帰った人は皆、この訪問に完全に満足していただろうと確信している。
本書は、このグレイスランド・ツアーの一種だと思って欲しい。ほんのちょっとの脚注と、それから、ゾンビが、くっついて来ますけど。(本書「まえがき」より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_cry.gif)
HPをご覧になって頂きたいんですが、作品につけられたPOPがとても素敵。思いのままに書き殴りました!というモノから、イラストを使ったモノから、書店員さんたちのセンスが伺えて、購買意欲をそそられるものばかりです。
★「丸善&ジュンク堂公式HP / 2012年書店員が選ぶこの一冊 ”今年驚いた!一冊”」
( http://www.junkudo.co.jp/odoroita2012.html?topbanner03# )より引用
今年も、日本全国の丸善・ジュンク堂の書店員に、MY BESTを選んでもらいました。
テーマは「今年驚いた!本」です。主人公の生き方にびっくり、テーマにびっくり、タイトルにびっくり、売れ方にびっくり、出版にびっくり……何でもありです。一般には知られていなくても、この1年間に、これほどたくさんの「驚き」が本の世界には出現していたことに、改めて驚かされます。力作POPの数々をご覧ください。
>BEST OF 驚いた本
金賞 ダニエル・ドレイズナー 『ゾンビ襲来』 (白水社)
銀賞 金川 英雄 『現代語訳 呉 秀三・樫田 五郎 精神病患者 私宅監置の実況 』 (医学書院)
銅賞 小田 雅久二 『本にだって雄と雌があります』 (新潮社)
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『ゾンビ襲来』を密林で調べたら、もう「まえがき」だけでも面白いわ~!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_love.gif)
>密林より内容紹介を引用
十五年前、色々な州をまわるドライブの途中で、私はグレイスランド〔エルヴィス・プレスリーの旧居〕に立ち寄った。私が参加したツアーがジャングル・ルーム〔レコーディング・スタジオとして使われた部屋〕に着くまでの間に、エルヴィス・プレスリーの邸宅を歩き回る三十数人の人びとは、二つのグループに分類された。第一のグループは、まったくもって完全にエルヴィスに身も心も捧げた真剣な人びとだった。彼らはハードコアなファンであり、グレイスランドは、彼らにとってのメッカであり、エルサレムであり、そしてローマであったのだ。その多くは、彼らのキングが今でもこの地上を歩き回っているのだと確信しているようだった。彼らはジャンプスーツのコレクションを目にすると、その壮麗さに目眩をおぼえながら、息を呑んだ。
第二のグループは、グレイスランドにいることを等しく喜んではいたが、それは第一のグループとは別の理由によってだった。この人たちは、エルヴィスにまつわる諸々のキッチュさを楽しんでいたのだ。彼らにとって、緑色のモジャモジャのカーペットや鏡張りの壁などの美学を保存した邸宅は、変チクリンで野暮ったいものだった。同じくジャンプスーツのコレクションを目にした時、彼らはあまりの馬鹿馬鹿しさに目眩をおぼえて、息を呑んだのだった。
歩き回っているうちに、われらがツアー・ガイドの、真のプロフェッショナル精神が私の心を打った。その職務は容易なものではなかった。彼女は、熱烈な信者たちの全員に対してエルヴィスに関する正確な知識を提供しなければならない。それと同時に、彼女は、残りの人びとに対しては、このツアーの滑稽さを認めなければならなかったのだ。
表情の微妙な変化と声のトーンのわずかな調節によって、われらがガイドは、彼女の職務を見事に遂行した。いかなる点でも、彼女は信者たちの目にエルヴィスを蔑ろにするようには映らなかった。私は、今日、グレイスランドから帰った人は皆、この訪問に完全に満足していただろうと確信している。
本書は、このグレイスランド・ツアーの一種だと思って欲しい。ほんのちょっとの脚注と、それから、ゾンビが、くっついて来ますけど。(本書「まえがき」より)