風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

ロンドンからの小旅行 ~Seven Sisters~

2009-01-25 02:29:22 | 旅・散歩

日本最高!日本ばんざい!な日々を満喫中のわたくしですが(その理由の99%は食べ物と天気である)、イギリスがむしょうに懐かしくなるときがあるのです。
その理由のひとつがですね、すばらしいお散歩コースの数々です。

基本的に私は、可愛らしいおとぎ話のような景色よりも、圧倒されるような雄大な自然の景色が好きです。その典型がアラスカですが。
つまり人の手ができるだけ加えられていない景色です。

イギリスではロンドンから電車やバスでちょこっと足を伸ばせば、気軽にそういった景色に出会うことができました。
スコットランドなどへ泊まりがけで行く気になれば、さらに雄大な景色に出会えます。
これは意外な発見でした(知ってる人は知ってるのかな)。
日本よりも国土が狭いイギリスに、私好みの景色が、こんなにたくさんあったとは。
可愛らしいだけの景色の国かとおもっていたのに。
さすがナショナルトラストの国。
そして、たいていの場所にはフットパスと呼ばれる遊歩道が設けられています(といっても、その多くは”道なき道”ですが・・)。

というわけで、これからときどき、ロンドンから気軽に行ける私のお気に入りの場所をご紹介したいとおもいます。
これからイギリスへ旅行される方の、ご参考になれば幸いです。
今回は、7つの頂をもつ白亜の断崖、Seven Sisters。

イギリス海峡沿いの海岸線には白亜の断崖が連なっていて、中でも絶景といわれるのがこのSeven Sisters。
ロンドン・ヴィクトリア駅から鉄道に乗り、Lewesで乗り換え、Seafordで下車。
そこからローカルバスで、Seven Sisters Country Park下車。
約2時間半の行程です。
ブライトンやイーストボーンからも行けるようですが、私はロンドンから一番短い時間で行けるシーフォードから行きました(この行き方はなぜか地球の歩き方には載っていません)。 

バスをおりると、小さなビジターセンターとちょっと離れたところにパブが一軒。
他にはなんにもありません。
わたしが行った時はビジターセンターもクリスマスパーティだとかでお休みで、トイレだけが使用できるようになっていました。

さて。
このビジターセンターから白亜の断崖が見えるか?といいますと、答えはNO。まったくみえません
ビジターセンターは海岸線よりだいぶ内側にあるため、白亜の断崖を見るためには、30分ほど海へ向かって歩く必要があるのです。
フットパスは2通り。

①崖の全景が見えるコース(崖には近寄れない)
②崖の上や下を歩けるコース(全景は見えない)

です。

この2つのコースの間にはCuckmere riverという川が流れているため、各コースを行き来はできません
目的地はほぼ同じであるにもかかわらず、一旦ビジターセンターへ戻る必要があるのです。
各コースとも、片道約30分。
この話を聞くと行く気がそがれるかもしれませんが、そこはイギリス。
ただ歩かせはいたしません。
両コースとも、ビジターセンターから海岸までの景色がですね、すばらしいのです。
馬と羊と牛と草原と川以外はなんにもない。
なので、つまらないと感じる方もいるかもしれません。
でも私のような大自然大好きウォーキング派にはたまりません。
何時間でも歩いていたいくらいでした。

デジカメが壊れてインスタントカメラだったため、画像は大変わるいですが、すこしでも雰囲気が伝われば幸い^^。
冬のせいか観光客は少なく、地元の人達が犬の散歩をしたりしていました。
ここでも、みんなとても親切でした。


<ビジターセンター>

ビジターセンター


ビジターセンター前の景色。
ここから右奥の丘(Cuckmere haven)へ向かうのが、コース①。
左奥の丘(Seven Sisters)へ向かうのが、コース②。


<コース①>

こちらのコースにはお馬さんがいました。


沼や小川が沢山あります。
Lord of the Ringsに出てきそうな景色♪
正面奥が海。
左奥の丘がSeven Sisters。
右奥の丘がこのコースの目的地、Cuckmere havenです。


フットパスにはこういうゲートがいくつもありますが、"Public Footpath"の黄色い矢印マークがある場合は、勝手に開けて入ってOKです。
通った後はきちんと閉めましょう(羊や牛が逃げてしまいますからね)。


今度は牛のテリトリーです。
おじゃましまーす。


黄色い花が綺麗。
のどかだなぁ。
時間の流れもゆっくりです。


お散歩中のわんちゃん。


見えてきました、Seven Sisters。
左の石は、戦争中?にこのあたりでなくなった人たちへの追悼碑。
右奥の家はコーストガードの家です。
もうすこし進みましょう。


全景。
緑と白のコントラストがすばらしいです!
写真だと遠くにみえますが、実際は結構近いです。
それでも、もっと近くに行きたい!という気分がむくむく。
そこで一旦ビジターセンターへ戻り、コース②へ。


<コース②>

この川の右手が、コース①。
左手(今歩いているところ)が、コース②です。
左奥の丘がseven sistersです。
ひたすらまっすぐ歩きます。


途中、ふり返るとこんな感じ。


ようやく到着~。崖の下です。
ご覧のように、崖に近すぎるため、全景はみえません。
が、白亜の壁を間近に見ることができます。
次に、すこし道を引き返して、崖の上へのぼりましょう。


柵はなく、断崖絶壁です。
しかもものすごい強風。
ちょっとこわいです。
ときどき羊が落下するそうです。
ここからの景色もコース①に劣らず、絶景。


うしろを振りかえると、こんな感じ。
うーん、すばらしい眺め。
空気が澄んでいて、気持ち良かったです。
黄色い花もきれい。
奥に見える岬のような所が、先ほど行ったCuckmere haven。


左を見ると、こんな感じ。
地平線にちらばる羊たち。
いつもおもうんだけど、羊って木の実か果物みたい。


右をみると、こんな感じ。
羊がこっちを見てます。
奴らはどこでもこうやって人間をじーっと見ます。
写真ではよくわかりませんが、この辺りの海は、不思議な色をしていました。
石灰岩のせいでしょうか。
アイスブルーとホワイトとエメラルドグリーンを混ぜたみたいな、きれいな乳白色。
むかし見た氷河の海の色に似ていました。


以上、Seven Sistersでした。
ロンドンからの日帰り旅行先としては、かなりのオススメですよ^^

そうそう。
この旅でも、おもしろいイギリス人のおじいさんに会いました。
ロンドンからルイスへ行く列車の車掌さんなんですけど、切符の点検に来たんですね。
すごい無愛想に私の切符を点検した後、無言でじーっと私の顔を見てるんですよ。
え?なんか問題でも…?と不安になったころ、ぼそっと一言、「ルイス駅で降りて、プラットフォーム3。」と、、、。
「あ、ありがとうございます!」と言ったら、無愛想な顔のままウィンク
そしてすたすたと去っていきました。
、、、っもぉ~、いいなぁ~~~、ほんと!!
たまにいるんですよね、ああいうイギリス人のおじいちゃん。
最高です(笑)

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