本日のロイター記事によると、次のような日銀総裁の国会答弁があったようです。
一部転載します。
福井総裁は、「現在のところは、財政政策と金融政策との間に大きなコンフリクトがある状況ではない」と述べた。しかし今後、「経済がより順調に回復軌道に乗る、あるいは物価についてもデフレから脱却していく過程になると、マーケットがより変化しやすい経済になってくる。この時に、財政規律がきちんと堅持されているかによって、市場の期待が大きく振れる。ボラティリティの高いマーケットに移行しかねない」と述べ、財政規律の重要性を唱えた。
今後とも財政規律が堅持された場合は、「(日銀が)最良と思って判断した政策決定が、その意図した通りの効果を発揮しうる」と述べ、そうでなければ、「我々の政策の効果が減殺されることになりかねない。そういう意味ではコンフリクトはある」と指摘。「財政規律の堅持は、マクロの経済政策のより良き効果発現のために欠かせない条件だということを、今からかなり強めの言葉で申し上げている」と強調した。「現在は政府と日銀はともに、物価安定のもとでの持続的成長の実現という共通の目標を持って努力を進めている」と述べた。
原油価格に関しては「高騰を続けている。昨日あたりも非常に高い値段に上がっている。その動向ならびに、その影響は、やはり非常に大きな不確定要因だと思っている」と述べた。具体的には「海外経済を経由して日本に来る影響をよくみていかなければいけない」とするとともに、日本に対する直接の影響として「日本の原油の輸入のうち依存度が高い中東産の原油がなお高値圏で推移しているということは、やはりもう一枚、加えて注意をしておかなければいけない」と語った。
日銀総裁の答弁ですから、大変重要と思われますが、はっきり申し上げますと何を言っているのか良く判りませんね。私ごときには理解が難しいです。中段と後段は読んでみれば、「ああ、そうですか」と思いますね。ちょっと考えてみます。
前段は後回しとして、分かり易い方から見てみると、中段は要約すれば
「政府が財政規律を堅持してくれれば、日銀政策は正しいので、金融政策の効果発現はきちんとできる」
「逆に財政規律を守れないと、日銀政策が正しくても効果発現がきちんとできない」
「なので、今から厳しく言っておく、規律を守れ、と」
ということですね。まあ、言いたいことは判りますね。結局、財政当局次第なんだよ、と。政府は無駄遣いすんな、と。
次に後段ですが、これもそのままですね。「中東産の原油高は注視する、影響は出るが不確定要因である」と。
本題とは関係ないのですが、「もう一枚」というのはどういう意味なんでしょうか?これはおそらく業界用語の為、ちょっとよく判りませんね。答弁原稿が次のページにも一枚増えるってこと?それとも「イエローカードが2枚」みたいなこと?(そりゃ退場だな)それとも、議事録が別にもう一枚とか?先物の為替取引の勝負にいく注文で「もう一枚」?(って、使うかな・・・?)
これは割りと、目新しい謎です(笑)。
最後に前段部分。これは、意味がよく判らん。初めの、財政当局と日銀の金融政策ではコンフリクトがないのは、そうですかと。問題は「デフレ脱却過程で、マーケットはより変化しやすい経済になってくる」という部分。これは「インフレ」を暗に示唆しているんでしょうか?それとも、単に資産価格上昇を指しているのでしょうか?判らん。
続いて、「財政規律堅持か否かで、市場期待が大きく振れる」というのは、どういうことでしょう?財政赤字減少の為、緊縮財政を継続すれば財政拡張がないという予想でしょうから、市場期待はマイナスだ、と?(というか、景気対策のような効果がないという意味で)
逆に、財政拡張に動くと期待が膨らめば株高等に動き、長期金利上昇圧力が高まるとか?市場期待というのが、何を期待するのかがよく判りません。資産価格上昇という期待?財政拡張という期待?
「ボラティリティが高いマーケット」というのもよく判りません。ボラティリティは、ブラック・ショールズ理論でも出てくる、オプション価格の計算に使われるσですね。多分インプライド・ボラティリティを指しているんでしょうけれど、これは単純に考えるとリスクが高い(オプション価格も高い)ということになりますが、増加分の期待も大きいということになりますよね?バブルまではいかないにしても、過熱気味になるということでしょうか?それとも、リスクプレミアムのオーバーシュートのような状況を想定しているということ?
細かい解説がないと、どういう意味なんだかわからないですね。どうして、専門家というのは、簡単に述べたりしないのでしょうか?敢えて、議員や国民には判りにくく答えるのがいい答弁ということになっているんでしょうか?私が株でもやってなけりゃ、知らなかったと思う用語も多数です。普通の国民が「ボラティリティ」なんて用語を知ってることなんてなかろう?それに、日本人なんだから、漢字で言って欲しい(笑)。普通に判るように答弁して貰えないと、記者たちも何がどうなんだ?って思うんじゃないかな。そうでもないですか?総裁は誰に向かって答弁するんでしょう?国民へ?それとも経済関係者たちへ?アナリストとか機関投資家たちへ?海外投資家?ようわからん。
一部転載します。
福井総裁は、「現在のところは、財政政策と金融政策との間に大きなコンフリクトがある状況ではない」と述べた。しかし今後、「経済がより順調に回復軌道に乗る、あるいは物価についてもデフレから脱却していく過程になると、マーケットがより変化しやすい経済になってくる。この時に、財政規律がきちんと堅持されているかによって、市場の期待が大きく振れる。ボラティリティの高いマーケットに移行しかねない」と述べ、財政規律の重要性を唱えた。
今後とも財政規律が堅持された場合は、「(日銀が)最良と思って判断した政策決定が、その意図した通りの効果を発揮しうる」と述べ、そうでなければ、「我々の政策の効果が減殺されることになりかねない。そういう意味ではコンフリクトはある」と指摘。「財政規律の堅持は、マクロの経済政策のより良き効果発現のために欠かせない条件だということを、今からかなり強めの言葉で申し上げている」と強調した。「現在は政府と日銀はともに、物価安定のもとでの持続的成長の実現という共通の目標を持って努力を進めている」と述べた。
原油価格に関しては「高騰を続けている。昨日あたりも非常に高い値段に上がっている。その動向ならびに、その影響は、やはり非常に大きな不確定要因だと思っている」と述べた。具体的には「海外経済を経由して日本に来る影響をよくみていかなければいけない」とするとともに、日本に対する直接の影響として「日本の原油の輸入のうち依存度が高い中東産の原油がなお高値圏で推移しているということは、やはりもう一枚、加えて注意をしておかなければいけない」と語った。
日銀総裁の答弁ですから、大変重要と思われますが、はっきり申し上げますと何を言っているのか良く判りませんね。私ごときには理解が難しいです。中段と後段は読んでみれば、「ああ、そうですか」と思いますね。ちょっと考えてみます。
前段は後回しとして、分かり易い方から見てみると、中段は要約すれば
「政府が財政規律を堅持してくれれば、日銀政策は正しいので、金融政策の効果発現はきちんとできる」
「逆に財政規律を守れないと、日銀政策が正しくても効果発現がきちんとできない」
「なので、今から厳しく言っておく、規律を守れ、と」
ということですね。まあ、言いたいことは判りますね。結局、財政当局次第なんだよ、と。政府は無駄遣いすんな、と。
次に後段ですが、これもそのままですね。「中東産の原油高は注視する、影響は出るが不確定要因である」と。
本題とは関係ないのですが、「もう一枚」というのはどういう意味なんでしょうか?これはおそらく業界用語の為、ちょっとよく判りませんね。答弁原稿が次のページにも一枚増えるってこと?それとも「イエローカードが2枚」みたいなこと?(そりゃ退場だな)それとも、議事録が別にもう一枚とか?先物の為替取引の勝負にいく注文で「もう一枚」?(って、使うかな・・・?)
これは割りと、目新しい謎です(笑)。
最後に前段部分。これは、意味がよく判らん。初めの、財政当局と日銀の金融政策ではコンフリクトがないのは、そうですかと。問題は「デフレ脱却過程で、マーケットはより変化しやすい経済になってくる」という部分。これは「インフレ」を暗に示唆しているんでしょうか?それとも、単に資産価格上昇を指しているのでしょうか?判らん。
続いて、「財政規律堅持か否かで、市場期待が大きく振れる」というのは、どういうことでしょう?財政赤字減少の為、緊縮財政を継続すれば財政拡張がないという予想でしょうから、市場期待はマイナスだ、と?(というか、景気対策のような効果がないという意味で)
逆に、財政拡張に動くと期待が膨らめば株高等に動き、長期金利上昇圧力が高まるとか?市場期待というのが、何を期待するのかがよく判りません。資産価格上昇という期待?財政拡張という期待?
「ボラティリティが高いマーケット」というのもよく判りません。ボラティリティは、ブラック・ショールズ理論でも出てくる、オプション価格の計算に使われるσですね。多分インプライド・ボラティリティを指しているんでしょうけれど、これは単純に考えるとリスクが高い(オプション価格も高い)ということになりますが、増加分の期待も大きいということになりますよね?バブルまではいかないにしても、過熱気味になるということでしょうか?それとも、リスクプレミアムのオーバーシュートのような状況を想定しているということ?
細かい解説がないと、どういう意味なんだかわからないですね。どうして、専門家というのは、簡単に述べたりしないのでしょうか?敢えて、議員や国民には判りにくく答えるのがいい答弁ということになっているんでしょうか?私が株でもやってなけりゃ、知らなかったと思う用語も多数です。普通の国民が「ボラティリティ」なんて用語を知ってることなんてなかろう?それに、日本人なんだから、漢字で言って欲しい(笑)。普通に判るように答弁して貰えないと、記者たちも何がどうなんだ?って思うんじゃないかな。そうでもないですか?総裁は誰に向かって答弁するんでしょう?国民へ?それとも経済関係者たちへ?アナリストとか機関投資家たちへ?海外投資家?ようわからん。