いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

全国会議員に告ぐ

2005年08月06日 20時44分31秒 | 社会全般
日本の将来を真剣に考える者は、果たして国会議員の中にどれ程存在するのか。国士とならんとする政治家は、何故これほど少ないのか。これが最後通牒である。熟慮されよ。

今こそ国民には、強い政治力が必要なのである。愚かなる政治の歴史に終止符を打ち、連綿と続けられてきた権益死守の勢力を排除する重大事なのである。そのことををよく噛みしめてみよ。法案の可決がどれ程重要なことか、理解できよう。


今日の日経新聞や産経新聞を共に読まれよ。読売、毎日や朝日新聞だって、元は廃案などにするべきではないと主張していた。それが共通認識なのである。廃案を選択することは、改革の後退を意味するのであり、国民にとっては大打撃である。今の重要な時期に、こと政治的闘争の為だけに無為なる時間を費やし、混乱を生じせしめ、国際関係においても不安定となるような事態が惹起されれば、重大な国益の損失を招きかねないのである。その不利益は偏に国民に降りかかってくるものであり、日本の将来にとって非常に憂慮すべき状況となるであろう。廃案となれば、次にどの政権が誕生したとしても、再び着手するのには多大な時間を要するのである。郵政の改革は必ず後回しにされてしまうのである。何故なら、現政権以外に国民に公約し実行しようとしている者は、与野党ともに存在してこなかったからである。そうなれば、次の機会が訪れるかどうかも不明なのである。


未だに自民党内の郵政民営化反対派や共産党に共通して見られる、大きな誤解というべきか、むしろ無知・妄信ともいうべき反対理由がある。今までにも何度も書いてきたのだが、「日米(特に米国系)の民間金融機関等が郵政にある国民の貯金を餌食にする」という迷信をばら撒いていることである。このような全く根拠のない妄言を国会議員達が撒き散らし、国民に向けて声高にアナウンスするというのは、民間金融機関や保険会社等への侮辱であり、国民不安を煽動する悪質な言辞である。日本のような民主主義国家が、何故にこのような悪質な言辞を止めることもできず、国会議員ともあろう者が法案反対理由として実しやかに語るのか。余りの愚かさに怒りを通り越えて呆れるだけである。


共産党のHPによれば、市田忠義書記局長は次のように述べたようだ。

「国民の虎の子の貯金を、日米の銀行業界や生命保険業界に明け渡す。郵便貯金や簡易保険の資金三百四十兆円を餌食にしてしまう。国民が望んでいるのではなくて、そういう人々が望んでいる法案だということが、非常に明らかになりました。」

本当に国会議員なのか。こんな妄言を吐く人間が、何故国民の代表なのか。共産党の連中は、「民間金融機関」や「民間生命保険会社」を決して利用したり、党員の中にも郵便局以外に契約・利用している人間は、よもやいないのであろうな。そういう党の方針なのだな、市田書記局長。これは明らかな民間機関への蔑視発言であり、郵政という国の機関を差別化して、その他の銀行や保険会社は「国民の金を餌食にするような連中」と言っているのと一緒だ。こんな不当な発言が許されるのか。その上、これを郵政民営化反対の論拠とされているのである。国民は民間機関と契約によって正しく銀行業務や保険業務を遂行して貰っているのであって、それは何ら問題ないではないか。それとも、今ある日本の金融機関や保険会社というのは、「国民の虎の子の金」を餌食とし、それをもって業務を営んでいるとでも言うのか、市田書記局長。


何度も書いたが、国民が受け取るべき利息は、郵便貯金である限り「郵政システム」に飲み込まれてしまう。百万円を個人向け国債へ投資すれば、金利1%であるとして1万円の金利(税引き後8千円)を受け取れる。だが、郵貯に百万円を預けると、たった300円(税引き後240円)しか受け取れず、国が国債の利払いに使った1万円のうち9700円は「郵政システム」に飲み込まれてしまうのだ。国が同じように1万円の利払いをしたのに、一方は1万円を受け取れるが、安全安心な「郵政システム」に貯金したら300円となってしまうのだぞ。これが、国民から搾取する「郵政システム」の正体なのだと、何度も言っておろうが。「郵政システム」に飲み込まれていく、国が国債や財投債等の利払いに使う国民から徴した税金は、2兆円とか3兆円とかそれよりもっと多いかもしれないが、そういうレベルで毎年毎年消えていくのだぞ。これが、「郵政システム」なのだ、と何度も言ったはずだ。これが何故理解できないのだ?野党も真剣に考えてみろ。


全国均一の郵便事業を存続させたとて、これほどの運営費が本当に必要と思うのか?理解力の乏しい連中が分らないだけならまだしも、民間の金融機関がハイエナの如く「国民の虎の子の金」を狙っているとデマを流す。一体何故なんだ?国民が利息を多く受け取れるならば、その方が何倍も嬉しいはずだろ?こんな簡単なことが何故理解できない?


おまけに「郵政システム」の資産は約60兆円だ。総資産が約400兆円以上で、「国民の虎の子の金」がざっと340兆円として、これを全て各個人に返したとすると、一国営企業の資産価値が60兆円にも達するのだぞ。これがどういう意味か分らないのか?連結総資産で比較すれば、世界的企業のトヨタ自動車の約3倍、日産自動車の約8倍にもなる、超巨大国営企業なんだぞ?資産60兆円の「郵政システム」という国民から集めたお金で作り上げられてきた企業が、トヨタ自動車3つ分の働きをして、国民に貢献しているか?それほど雇用を生んだり、仕事をもたらしたり、労働者に給与を払ったりしているか?そういう産業のコアとなっているのか?60兆円分の働きを「郵政システム」がしていると言うのなら、是非教えて欲しいものだ。一体誰がそれを証明出来るのだ?本来国民に利息として戻されるべき60兆円分の金は、「郵政システム」に化けたが、これが60兆円分の価値を国民に与えたり、利益や便利さを還元しているとでも言うのか。ふざけるな!全国津々浦々の「郵便局・ATM網」や「郵便が届くという仕組み」が、60兆円もするのだぞ?国民がその「郵政システム」を買うのに、60兆円積み立てて「買います」と言ったのか?違うだろ。「郵政システム」をひたすら肥えさせる為に、元々国民に戻されるべき金がつぎ込まれていったのだ。どうして、これが理解できないんだ?国会議員のくせに、何故こんなことが理解できないのだ?


経済界や学界からも、今回の郵政民営化法案については、色々な意見が出た。当初は方法論的に不十分であるということで、批判もいくつかあったが、現在では支持が多くなっている。それは、郵政民営化という課題を乗り越えられるならば、必ず次のステップに進めるという確信というか自信を得られるという期待があるからだ。今までの政治システムでは、それが可能となるとは、多くの人が思えなかった。だが、小泉政権は違った。ここまで紆余曲折はあったものの、幾つかの難題に着手し、道筋を見つけ、不完全ながらも将来に向かって国民と共に歩もうとする姿勢が作られつつあった。そういう「統治システム」に進化できるのではないか、という希望が見えつつあったのだ。だからこそ、国の難局を迎えるに当たり、政治家も、官僚も、財界も、学界も、共に一致協力して進んで行こう、という機運が生まれたのだ。こんなこと、恐らく未だかつてなかったことなのだ。そういう機運は、経済界からの、不適切な「天下りをやめよう」という声に繋がったじゃないか。今までみんな「やっぱ、悪いよな」と思っていたけど、口には出せなかったことが言えるようになったじゃないか。多くの良識ある人々に、「政治を、国を、変えていこう」「自ら変わろう」という志が生まれてきたじゃないか。知識人たちをも目覚めさせたじゃないか。学者たちだって、口ばかりじゃなくて本気になって国に尽くそうという人々が登場しつつあるじゃないか。それが理解できないというのか。


日本という国は、或いは国民は、将来どういう生き方をしていくか、どういう未来を作っていきたいか、それが分かれる非常に重要な時期なのだと誰しも判っているからこそ、一つの課題を乗り越えようとしているんだぞ。このような合意形成が出来るチャンスは、次にいつ巡ってくるのか判らないのだぞ。サッカーで言えば、今ならシュートを打てば得点できるかもしれない、という決定的機会なのに、シュートを打たせず終わらせよう、逆に味方同士なのにワザと邪魔してシュートを阻止しようというのが、廃案ということなのだ。こんなバカな話があるのか。


当初から批判的であった日経新聞にしても、「正論」路線でいつも辛口の産経新聞にしても、一致して郵政民営化を支持することなど滅多にないのだ。どちらも、国の行く末について深く考えたからこそ、同じ結論が出て来たんじゃないか。皆がそう思っているのに、どうして参議院議員達には、その思いが通じないのか。そういう国民の声を代弁している新聞の主張も、無視されるというのか。


野党も与党も関係なく、全ての国会議員達は肝に銘じるべきである。多くが廃案など望んでいないのにも関わらず、政争の為だけに利用し、権力闘争に終始しようという輩には、信任を今後決して与えない。少なくとも私は、そういう覚悟で臨む。



郵政民営化のまとめ編5

2005年08月06日 16時19分21秒 | 社会全般
私も1月から検討を初めて、約7ヶ月間に及ぶ郵政という「城攻め」を共に戦ってきました。「奸佞の牙城」として存在してきた本丸を攻め落とすために、最後の決戦を迎えようとしています。ここまでの長期戦となってしまうとは思ってもいなかったし、今思い起こせば審議延長などせずに一気に押し切れば良かったのかもしれません。「納得できない」と騒ぎ立てる連中に、いくらかでも譲歩を繰り返してしまい、反撃の時間的余裕を与えてしまいました。おまけに審議延長で、不協和音が目立っていた民主党までもが、ここに来て総選挙へ向けて結束しつつあるようです。多分都議会選挙が自信回復のキッカケとなってしまいました。籠城組は民主党から兵糧を貰ったようなもんです。それと痛恨の「誤射」が発生してしまいました。政府税調の大増税プランです。あれが国民の支持を弱める結果となってしまいました。本来籠城組に向けて攻撃が必要だったのに、民衆に向けて矢を放ってしまったのです。


3月、4月時点では、政府側の有利な戦いであったはずです。民主党は当初傍観をしていただけで、一致して「反対」に決まったのは後になってからでした。こうした時間の浪費が、足並みの乱れていた民主党が復活した挙句、籠城組との協力関係まで作られてしまいました。落城が近いと思っていたのに、民主党という増援部隊が応援に駆けつける猶予を与え、それが間に合ってしまったようなものです。民主党の大ボケのお陰で城攻めが割りと進んでいたのに、「三の丸落し」から「二の丸落し」までに時間がかかり過ぎてしまったのです。三の丸が落ちた時には、反対派の反撃は大したことなく、政府や執行部側に突破力がありました。ところが、二の丸を目前にして激戦となり、想定外の大苦戦で僅か5票差での決着でした。その為に情勢は混迷を極めることとなり、籠城組は俄然勢いを取り戻しました。参院審議でもそれが続いてしまったのです。いくつか譲歩を重ね、そこに付け込まれてしまいました。


後悔しても仕方ありません。残された時間を全力で戦い抜くしかないでしょう。

今までの戦いを振り返り、まとめておきたいと思います。
「まとめ編1」には、それ以前の記事がまとめて入っています。


郵政民営化のまとめ編1
郵政民営化のまとめ編2
補選後の局面
「敵は霞ヶ関にあり」? その2
郵政民営化のまとめ編3
郵政民営化のまとめ編4
郵政民営化の真の意味は?
郵貯ってどうだったかな?
郵政民営化~決戦前夜
郵政法案―衆院可決
郵政民営化への誤解
郵政民営化の誤解~立花隆氏の場合
郵政民営化の誤解~国会議員の場合
遂に「禁断の領域」での戦いに
郵政決戦に備ふ(雌伏編)
郵政決戦に備ふ(決起編)
郵政決戦に備ふ(激闘編)
話題シリーズ6
郵政法案の予測
郵政決戦の行方


長々とスミマセン。今までに相当のエネルギーを無駄に費やしてきたのだな、と改めて感じます。私は未だに法案成立の奇跡に賭けています。これもある意味無駄なことなのかもしれませんが、選挙候補者の「最後のお願い」の気持ちが少し判ったような気がします。燃え尽き症候群にならないように注意したいと思います。

いずれの結果となろうとも、国民は立ち上がり、行財政改革の推進と優れた政治・統治システムの構築に向けて戦うしかありません。旧態依然の既得権益にしがみつく抵抗勢力には、国民から落選という「鉄槌」を下し、政治後退を画策したことを厳しく断じなければなりません。

ただ、悪者をやっつけたとしても、受けた被害は直せないし失われた時間も取り戻せないのです。廃案とはそういう恐るべき後退を意味するのです。万が一そういう結果となるなら、誠に残念でなりません。