いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

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みのひとつだに なきぞかなしき

2007年08月31日 20時01分33秒 | 経済関連
デフレ脱却を誰が宣言するのか?
疑問ではあるのだが、とりあえず今は措いておこう。
ずっと足踏み状態が続いているのは変わりなく、凧揚げで言うと(また変な喩えでスミマセンね)どうにか落ちてはこない程度に、地面スレスレながらも浮いている状態だろう。けれども、風を受けてどんどん上に高くできるような状態じゃない。安定的な高度にも到達できていない。いつまで経っても糸を伸ばしていけないのである。糸巻きを握っている人が自力で走り続けて浮かせているだけなのである。

日銀は凧にこっそり糸をつけて、「揚がり過ぎないように」とかトンデモの理由をつけて引き落とそうと引っ張ったんですよ。余計な利上げを行ったり、市場のマインドに冷や水を浴びせたり、そういうことばかりをやってきたのである。そんなものがなくても、ライブドアショックとか、為替変動とか、サブプライムショックとか、いくらでもリスクは存在していて、日銀が敢えて懲らしめなくとも大幅下落を招いたりしているのですけれどもね(笑)。そもそも、凧が高く揚がってもいないうちから下に引っ張るっていうのは、嫌がらせにしか思えないわけである。

そんな状況ですから、デフレは継続したままである。

Yahooニュース - ロイター - デフレ脱却の動き、基本認識変わらない=大田担当相

マイナスなんだよ、依然として。折角昨年にデフレ脱却チャンスが訪れたのに、余計な利上げとかをやって、凧が揚がるのを阻止したのだ。

で、今度は与謝野さんが「下がってない」とか言ってるわけだ。日銀応援団の面目躍如ってところか。

Yahooニュース - 時事通信 - 「物価下落の数字ではない」=CPIマイナスで-与謝野官房長官

そりゃまあ、「0.1%」って数字は誤差の範囲かもしれない。でもね、そんなこと言うんだったら、統計の意味がない。コアコアとかも計算しているんだし、「デフレだね」ってことは判るわけだ。デフレスパイラルという危険な状態、危篤だった頃から見れば「良くなった」ということは言えるが、健康体ということではないからね。

Yahooニュース - ロイター - 全国コアCPIの‐01%、物価下落とは受け取っていない=官房長官

「日銀に全幅の信頼」とはこれ如何。
官房長官は経済閣僚ではない、ということで個人的見解を述べたに過ぎず、大した意味はないということかもしれないが、政府内とか日銀との間でのコンフリクトがあるというのは大変困るのである。内閣改造を経ても、未だに「みのひとつだに なきぞ悲しき」なのだ(笑)。経済政策の上では、何らの成果も期待できないということだ。大体、日銀の信頼とは政府が保証するものではない。国民とかマーケットから醸成されていくものなのではないかな。現状を見ていても、信頼からは程遠い。

あと、物価調査の意味としては、前年同月比とか、前月比という見方もあると思うが、物価下落と受取ってないというのは、「今、どんどん下ってる」ということでないというだけでしょう。それは主婦の人みたいに今のトレンドを感じているだけで、「昨年同月よりも今年の方が高い」とか感じ取れる人って、滅多にいないんじゃないかな、と。「最近のTシャツの値段は安定しているわね」という程度なのではないか。「4月から7月でも、値段の変化がないわね」と感じているみたいな。

でも、例えば電気料金とか、マッサージ代金とか、ネイルサロン代とか、そういうのを全部含めて、価格の変化を感じ取れる人ってのは、まず見かけないだろうね。自分としては「物価は下落していないように感じる」とかいくら主張してみたところで、説得力はあまりないということ。統計を否定するなら、数字を見る意味がないんじゃないですか、と。
内閣府とか統計局とかは泣いているよ、きっと(笑)。


少しばかり良いニュースは、失業率の低下が認められたことだ。3.6%となったようだ。後は、家計消費がもうちょっと盛り上がってくるようになれば、健康体へと近づいて行けるだろう。成長の軌道にうまく乗れば、引き締めの場面は当然出てくるだろう。それは凧の高さが十分揚がった状態でできることなのである。落ちてこないようになってはじめて可能なことなのだ。揚がってないのに、糸を巻き取ってもしょうがないんですよ。はやく自分で助走をしなくても、凧揚げができるようにしてほしいです。


庶民の立場からすると、こんな心情です。

 山吹の はながみばかり 金いれに 
    みのひとつだに なきぞかなしき



議員不祥事が大量生産中?

2007年08月31日 16時30分08秒 | 政治って?
内閣改造関連で、ちょっとメモ。

小池さんは残すべきでない、と書いたら、既に「辞めます」と本人からの宣言が出たみたいで、知らなかった私って、なんてマヌケな記事を書いているんだ、ってことになったわけです(爆)。更に、留任させてもよいのではないかと思ったのが菅総務大臣だけ、とか書いた途端に、事務所費問題などが一斉に報じられて、自分の目の節穴っぷりに驚いたわけですが(笑)、あれって本当のところはどうだったのでしょう?

問題の記事はコレ>第二次安倍内閣はこうなる?


詳しく判らないのですけれども、よくある話で、会社オーナーが個人所有の土地や建物などを会社である法人に貸した場合の、税務上の処理とかと似ているのではないのかな、と思ったりもしますけれどもどうなんでしょうか。この賃貸収入を社長が所得として申告していないなら問題になるんだろうと思いますけれども、申告して課税されているのであれば問題なさそうな気もするのですが、専門家の方々のご意見ではどうなのでしょうか。もし法人が社長個人に賃貸料を払っていない場合には、社長の申告漏れとか指摘されたりするのでしょうか?賃貸料を必ず取らねばならない、みたいな決まりになっているなら、正当な処理ということになってしまいますよね。政治団体に法人格がなければ会計処理は違うかもしれませんし、実態として同じように処理するのが望ましいということかもしれませんし、どうなんでしょうか、と。

マスメディアの方々は事務所費関連とか政治資金関連とかを、情報公開請求などから地道に調べておられると思うのですが、一方的に評判を貶めるだけの報道には注意された方がよろしいのではないかな、と思ったりもします。勿論、誰かが地道に調べてくれなければ、(玉沢議員の)多重計上なんかの発見はできなかったと思いますので、それはそれで頑張ったんだなとは思いますが、きちんと報道後のフォローもやっていった方がいいと思います。もしも、会計処理上でそうせざるを得ないということであって、菅議員本人には問題がなかったのであれば、そのように報じるべきかと思います。もしも処理として不適切であったのなら、現職閣僚だったわけですから、それなりの説明を引き続き求めていくべきかと思いますね。野党にしても、松岡議員の証人喚問要求だったかまで言っていたわけですから、問題があって解決すべきだ、という決意があるのであれば、等しく証人喚問要求とかをするべきでしょう。ここで終わってしまうなら、何だか組閣後には急速にトーンダウンして何かの陰謀論めいたものが感じられてしまいます(笑、「菅はずし」勢力の画策?)。



それから民主党議員の不祥事連発中のようですけれども、民主党の党紀委員会みたいなものは存在していないのでありましょうか。パパとか姫とかのゴシップ?もありますが、他にも選挙違反事件の関連が疑われており、しかも小沢さんの秘書の関与が取沙汰されています。今のところ野党だから、ということで国民からの非難がそれほど強まっているということでもないのかもしれませんが、党としての処分とかは全く別な話であろうと思います。以前に、ガセネタメール騒動だけで議員辞職となった永井議員でしたか、別に彼の擁護をしたいわけではありませんけれども、情報源として微妙に怪しいネタを質疑に用いたということを理由に辞職に追い込まれたことを思えば、現在ゾロゾロと出てきている不祥事というのは、それ以上に問題が大きいのではないかとしか思えないのですね。永井議員の場合には、目立ってしまったということもあったろうし、時の運みたいなのもあったろうし、ライブドア関連ということでマズかったのかもしれませんけれども、「うっかり信じ込んでしまいました」ということで本人の責任自体はそんなに重大ということには思えないのです。

現在の不祥事の当事者たちは、まず説明をしっかりやるべきであろうし、党としてどういった対処をするのか明らかにしてもらいたいですね。選挙違反事件なんて、不倫(笑)と違って違法行為なのですから、これこそ大問題だと思うのですよ。「違法性はないと認識している」って、答えになっていないと思うけど。疑われている側の言い分なんか聞くのではなくて、総務省?あたりに行為(の類型?)として違法性が疑われるのか否か、きちんと調べるべきでしょうね。警察が秘書まで手を伸ばすかどうかは判りませんが、「トカゲの尻尾切り」ということで済ませていい問題ではないでしょう。「違法性はない」という決め台詞は、故松岡大臣の発言と何も違いなどないのですから。