守屋前防衛次官の疑惑とか見ていて、思うところを少し。
前にチラッと書いてしまったのだけれど、あんまり細々言ってもしょうがないんじゃないか、みたいには思っていたりする。
コレ>
公務員制度改革4
もう2年以上経つのか。早いな。
勝手な推測で書いておく。
根本的に防衛関係の装備とか何とかって、大体が値段なんてあって無いようなものなんではないのかな、と。だって、適正価格みたいなものって、誰にもよく判りませんよね?
業者側であれば、かかった経費とかの総額が判るから、それに利益とかを上乗せして価格設定できるけど、特別に「お客さんの為に価格を下げていく努力をしよう」みたいなことって、滅多になさそうだもんね。そういうインセンティブが働くことは考え難いかな、と。
なので、大袈裟に言えば「業者側の言い値」で価格は決まってしまうということはあるかも。対抗業者がいて、納入価格の競争が働く場合もあるかもしれないが、大体棲み分けみたいなこととか、お互いに「不可侵」みたいな暗黙の業界の掟みたいなものが働いていても良さそうだし。なので、業者にはウマミが大きい商売なのだろうと思うね。
それから、一般商品なんかと違って「宣伝広告費」みたいなものが殆ど必要ない。開発費みたいなものはあるだろうけど、それとてどこまでが絶対的な費用なのかは誰にも判らない。
「新しいゲーム開発費」みたいなもので、「100億円投入します」というゲームを作るのは誰でもできる。「10億円で開発してくれ」と頼めばそれでもできる。なので、開発費を捻出せねばならないから、という理由で装備価格が高くなるのは、「この新作ゲームには100億円かかりましたので高い値段で買ってくれ、それが当然」ということになってしまう。なので、妥当な価格なんてあんまり決まってなさそうかもね、ということ。
宣伝広告費に比べると、官僚とか自衛官を接待するなんざ、安いものでしょう。ほんのちょっぴりの費用負担で、大きな取引が決まるのですから、業者は必死で攻勢をかけてくるでしょう。
調達関係の佐官が逮捕された事件があったと思うが、あれも似たような構図なのではなかろうか、と。担当者の胸一つ、みたいな部分がかなり通用してしまう、ということでしょう。天下り先業者はそういうことを予定して、先行投資していくのでしょう、多分。
極意は、「青田買い」じゃないかな。それはこんなシナリオ。
若手の役人や自衛官なんかに目を付ける。
将来性のありそうな、優秀そうな人を探すのですよ。
で、各防衛関連業者たちは先行投資をしていくのです。
何の権力も決定権限もないうちから、見返りを求めたりすることなくゴルフだの食事だの旅行だの贈り物だの女だの、相手の好みそうなエサを仕込んでいくわけだ。
そういうのに馴れさせて、受け手の感覚を麻痺させていく。
で、何年か十年か判らんけれど、上に階段を上がっていくに伴って、業者側の「収穫時期」が巡ってくるのだ。納入業者に選ばれる時が来る、ということかと。
なので、非常に長い期間に渡って、面倒を見ていくことが業者側の心得の一つなのではなかろうか、と。相手はそれまでの恩義があるから、上に行った時にはなにがしかの便宜を提供することを考えないわけはない、ということかもな、と。
業者側は地道な接待で目を付けた役人や自衛官を大きく育てていく、ということなんだろうな、と。これをやってもせいぜい数億円程度でしかないだろうし、後で得られる利益はもっと大きいのだから。
というのが、私の空想。
そうやって、おだてて、機嫌をとって、木に登らせるわけだ(笑)。
業者の方々はこういう営業努力を続けてこられたのではないのかな、と思いますがどうなんでしょうか。退職後の面倒も見る、ということもそういう営業の一部に入っているかもしれませんね。
これら費用の原資は、当然防衛費から払われている、と考えられるでしょうね。つまりは国民が払った税金が回りまわって、役人に供されるということなんでしょう。