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『スカイ・クロラ』には登場するか?~押井監督作品の隠れ主題

2008年08月07日 21時37分51秒 | いいことないかな
先日、NHKの特集番組みたいなので紹介されていたので、ちょっとメモ程度に。

今話題の映画なのですが、まだ観てないんですけれど。

「スカイ・クロラ」臨場感あふれる空中戦 押井守監督「戦闘機乗りの日常描く」(産経新聞) - Yahooニュース


えー、押井監督という人については、『イノセンス』を妻と観に行くまでは知らなかったし、『攻殻機動隊』についてもその後になってから知ったので、かなり流行遅れではあったと思います。が、これまでの観察結果から、ある重大な事に気付きました。

いつだったか、深夜放送か何かで映画を観たのですけれど、それは『アヴァロン』という映画でした。
また、『イノセンス』や『攻殻機動隊』を観たのですが、映画『マトリックス』のオープニングが『アヴァロン』や『攻殻』のパクリだろう、というのは多分そうだと思います。縦系か、横系かの違いだけ、みたいな(笑)。
これはどうでもいい話なので、別にいいか。


本題は、挙げた押井作品に共通している、ある登場人物です。描写の中で重要な役割を担っています。さて、それは誰なのか?

今回の『スカイ・クロラ』の中にも登場するなら、最多登場回数を誇るキャラになること請け合いです。少佐のことかって?
『アヴァロン』には「草薙素子少佐」は登場してきません。『スカイ・クロラ』には「草薙水素」という名前の人物が出るそうですが、似ているようで違いますよね。


はい、答えは、バセットです。
誰かって?
犬ですよ、犬。
バセット・ハウンドという犬です。

『アヴァロン』でも、『イノセンス』や『攻殻機動隊』の中でも、リアル世界との区分を暗に示すというか、登場人物に認識させる役割がこの犬に与えられているかのようなのです(そういう風に私は受け止めました)。


もし『スカイ・クロラ』の中でも犬が登場して、それがバセット・ハウンドであったなら……多分、それは重要な意味を持つのではないかと予想しています。NHKの番組中には、遠目からの景色みたいな感じで犬が出ているっぽいシーンがあったように見えましたが、実際には映画で確認しなければ判りません。

御覧になられた方々ならば、きっとこの答えを知っているのでしょうね。


あー、何か気になる。実際どうなんだろう?

変なことを記事に書かなければ良かった(笑)。

ああっと、タイトルは勿論冗談というか、釣りです。
隠れ主題というわけではありませんよね。



中国ギョーザ事件と日中関係

2008年08月07日 12時41分20秒 | 外交問題
ここに来て急にギョーザ事件の報道が出たので、何かと取り沙汰されているようです。
「中国国内で中毒事件が発生したから」(=「中国国内で混入の可能性が濃厚」ということを認めた)というのは、サミット前に中国側から申し入れがあった、ということのようです。

これは普通に考えれば、まあ有り得んね、という話ですね。
回収ギョーザが流通して中毒症状が出るというのは、極めて「考え難い」と思われます。もっと具体的な目的があるから、というのが本音でありましょう、恐らく。ちょっと前から振り返ってみましょう。


今年3月>ギョーザ事件に見る中国の強弁

当時の中国側が最優先するべきことは、「中国製品には違法な物質が含まれているので危険だ」という噂が世界的に広まるのを防ぐことだった。風評被害が続出すれば、中国からの輸入を大幅に削減されるからだ。ギョーザやウナギやその他食品ばかりではなく、玩具だの、医薬品(例えばヘパリンがあった)だのといった、様々な品種で疑問を抱かれていたので、中国製品への悪影響を第一に考えたものと思われる。日本では、ギョーザ事件以降、中国産食品の輸入量が目に見えて落ちることとなったであろう。冷凍食品に限らず、野菜やその他食品など広範に輸入量が落ち、販売量も落ちたであろう。上の記事中に、「彼らの言い分が中国国内で勝利し日本で話題にものぼらなくなる頃には、日本国内から中国製食品の大半が確実に姿を消しているだろう」と書いたのですが、実際そうなってしまったのではないかと思う。ある程度は予想してはいたかもしれないが、手痛い失敗だったと悟ったことだろう。

国の面子としては、中国が「こっちに非はない、悪いのは俺じゃない」と言わざるを得ないのは理解できる。「私が悪うございました」と言ってしまえば、責任を認めたことになるし、中国では違法な薬品類を使っている&どこでどのように混入しているかも不明のまま、ということを認めることになってしまう。だから、是が非でも「こっちじゃない」と言い続けねばならなかった。その後、中国製品の危険性について、世界の注目が下火となり、ほとぼりが冷めてきたので、日本側に申し入れをする時期であろう、という判断をしたのだと思う。理由はいくつか考えられる。


誰もが考える最大の理由というのは、北京オリンピックだ。
これがあるからこそ、日本側に協力してほしい、ということを何よりも考えているのだ。福田政権がサミットまで持ちこたえるかどうかを観察し、サミットが近づくにつれ日中関係強化策を次々と打ち出していったものと思われる。

具体的には、例えば、ガス田問題の発表があった。
ガス田問題に一つの区切り

この少し後には、「ギョーザ事件」に関する申し入れが行われた、ということであろうと思う。
中国側に原因はない、と公安当局が当初から言い続けていたが、申し入れをしてきたのは外務省筋だったであろう。中国側の公安任せにはしませんよ、という意思表示であろう。これについてもいくつか理由がある。

多分、サミット警備を「学ばせて欲しい」という意向だったのだろう。
これはオリンピック時の警備に役立つからであり、日本の警備当局との関係修復がまず必要であったからだろう。ギョーザ問題の時、中国側公安当局が日本の警察関係者(現場に近い人間)の信頼を裏切った、という「まずい状況」があったはずだ。だからこそ、警察庁長官が激怒して、「看過できない」発言に繋がっていただろう。中国側は、これをまず修復したかったに違いない。中国公安当局も警察庁も、「外交官ではない」。警察庁にとって面子が大事だ、というのは当たり前で、サミットの警備を学ばせろ、と中国警備担当者たちが来日したとしても、警察幹部は「やってられるか、この前の一件を忘れたのか」という気分になってしまうのは避け難い。要するに、日本の警察側が「嫌だね、お前らになんて教えたくない」と突っぱねてしまえば、中国側も困るな、ということがあったであろう。現場の人間同士(直接の警備担当の人たち)でなければ、判らないことがたくさんあるに決まっている。日本の警察幹部が一切「大事なこと」を教えなければ、警備のツボというか急所というか、そういう部分を理解できないままに終わってしまうだろう。折角の大規模警備の実例(洞爺湖サミット)を目の当たりにしても、ただの「お客さん」で帰されてしまえば、学べる点が限られてしまう。

だから、中国側が折れたということだと思う。それだけオリンピック警備に賭けているのだ、ということでもある。日本の大規模警備は大体「優秀だ」ということを中国側も認めていて、サミット警備は恰好の教材だからね。なので、頭を下げないという面子を捨てて、日本の警察にゴメンね、と言ったということ。それで、警察庁とのわだかまりを取り除きつつ、日本のサミット警備を直に学んで帰っていったのではないかと思う。サミット前に申し入れしてきた、というのは、時期的に符合している。


警察庁との関係改善ということ以外の面で言えば、日本にオリンピックを盛り上げて欲しい、というのがあるだろう。日中関係強化ということもあるかもしれないが、大きな行事であるので何と言っても日本の協力は欠かせない、ということだと思う。日本人は結構オリンピックが好きだからね。特に、報道機関が(笑)。なので、中国への印象を改善する一つの手として、このギョーザ事件を利用したものと思う。中国は姿勢を変えてきているんだよ、ということを示すことができる、ということだろう。あまり早い時期に漏らせば「反日機運」が出ても困るので、開会式間近となった今であれば大丈夫、ということなんだろうと思う。中国国民の関心事は何といってもオリンピック開幕だから、ギョーザ事件のことなんてどうだっていいとまでは言わないけど関心が薄いからね。

ま、中国の立場を慮っている人たちにとっては、とりあえず「北京オリンピックの影」の部分にはあまり触れないで、ということだろう。今の時期に、ネガティブな報道は謙抑的であって欲しいと願っているのだろうと思う。そういう事情からすると、ここに来てリークされたのは何となく判るような気がする。少なくとも日本が中国の味方であって欲しい、と、そういうことだ。