ムンバイ・テロの続報みたいなことらしいですが、今度は空港が襲われるかも、という秘密情報がもたらされたらしい。
テロ情報で空港警備強化 インド - MSN産経ニュース
PTI通信によると、インド国内の主要空港を狙ったテロが近く起きるとの秘密情報があり、治安当局はニューデリーとバンガロール、チェンナイの3空港で3日夜から警備を強化した。
=====
なんと言いますか、絶妙のタイミングではございませんか。きっと偶然に過ぎないでしょうけど。
昨日書いた記事に「空港を狙う方が確実だ」とか書いたのですが、まさかそれを真に受けたのではありますまいね?(笑)
わたくしはテロリストではありませんから。ただ一般論として、ホテルの部屋とかを隈なく調べるのは手間がかかって大変だけど、一箇所に固まっている「場所」は誰がどう考えても判りやすいよね、という話をしただけです。
それにしても、急に秘密情報が来ました、って、それはどうなんだろうね?
いや、きっとCIAみたいな機関(インドにあるかどうかは知らない)が、秘密情報を手に入れました!、みたいに懸命にやっているんだろうけどさ。
まさか秘密情報の情報源とかが、ウチみたいなマイナー寂びれブログ記事だったら、笑えるけど。まあ、間違ってもそんなことはないだろうから、一般人なんぞは知らないような秘密組織が仕入れてくれたんだろう。
そうかといって、ウチのブログで妄想しているレベルとあんまり違わない、ってのも、それはそれで虚しいような気もする。
ホントに確度の高い情報源なの?
どっから来た情報?
外国の機関からの情報提供?
何となく、胡散臭いような。
自分だったら、どうすると思う?
6日という過去の因縁がある日だとして、その日を狙って計画していたのなら、最初からその日を実行日に選ぶだろう。成功する蓋然性は高くなることが予想されるからだ。しょっぱなが一番無防備状態なんだもの。
26日にやって、次は6日、というような連発する計画であると、警戒態勢がとられてしまう可能性が高くなるのは目にみえており、街中に警官たちがうじゃうじゃ出るというのも容易に想像がつくので、6日の実行は厳しくなるだろう、ということが事前に推測されてしまうからである。なので、普通の感覚なら、26日は諦めて、6日の本番に賭けるだろうと思う。
実際、26日のテロ実行は、案外といい加減な行動パターンだったにも関わらず、難なく成功できたでしょ?しょっぱなのテロを防ぐのは、「完全な事前情報」とか「捜査で犯人グループ割り出し」のような完璧な場合だけ。普通は、テロを全て封じることなど無理。日本でもわけの判らん爆弾製造のバカみたいなのが数ヶ月前に捕まっていたけれども、こういう人間が内部に生まれてくること自体は、完全に防ぐことはできない。本気で実行されたら、できてしまうよ。
しかし、2回目以降になると、警戒されてしまうので、実行困難となっていく。「9.11」テロだって、初回だからできただけで、それ以後似たようなテロは実行することが極めて困難になったでしょ?現実にも起きてないわけですよ。そういうようなものだ、ということ。
そうなると、もし6日が本当のターゲットだったとするなら、まずそちらを最優先することを考える。事前にやるとしても、全然別の場所を狙うだろう。例えば、インドではなく近隣国とか、もっと全然違う米英以外の先進国とか、そういう場所を狙うだろう。それは本当の狙いを隠すには丁度良い、というターゲットでなければならないだろう。今のところ、そういう感じには外見的には見えないけれどもね。
ま、警戒しておくに越した事は無いので、阻止の為の警備強化はやるべきでしょう。
ところで、テロがネットや電子機器を利用している、というのは、当たり前の話では。テロが何故やりやすくなったかというと、実行コストが下がったから、ということに他ならない。大昔なら、複雑な暗号式無線装置必要だったのが、今では暗号化されたデジタル式携帯電話の水準でも十分に間に合う、という程度の秘密保持水準ということかな。昔の映画なんかで、「女スパイの身元が割れる」というような場合、壁の本棚に隠された裏扉の向こうには、そうした無線装置が据えつけられていたりしたじゃありませんか(笑)。そういうイメージということ。
けど、現代は、というと、テロだろうと一般人だろうと、みんな携帯電話を持ち・通話し・ネットに接続していても、誰も疑わない。女スパイが暗号式モールスとかを必死にトントン送信していたり、デカい機器の前で無線マイクに喋ったりしていたら、これはどう見ても「怪しい」し「ひょっとしてスパイ?」くらいは思うだろう。普通の人には不必要な、かつ不釣合いなものだからね。現代は携帯電話で話している人間を見ても、誰も「怪しい」「テロ組織の人間ではないか」などと疑ったりはしない。
コストが下がったのですから、テロ活動がやりやすくなるに決まってます。
昔の国家が運営する秘密情報組織のネットワークと、テロのネットワークは対抗可能となってきた、ということさ。情報取得のスピードやコストも、かつての「権威機関」―たとえばCIAとかMI6とかのような―にかなり追いつける水準となった、ということだろうね。核兵器や爆弾なんかの知識拡散などが、その典型的なものでは。
できるだけ極秘に連絡をとるとか情報のやり取りをするとしても、昔なら相当時間と労力をかけていたのに、今だとメールで即解決、みたいな。
とか何とか言っても、テロになったことがないから、本当は何も判らないんですけどね。